本サービスに使用する小型乗用車、トール《写真提供 ダイハツ工業》

ダイハツは、2021年度よりモビリティサービスに関する取り組みを全国で展開することを発表。第1弾として、長崎県五島市でオンデマンド乗合送迎サービスを4月1日より開始する。

ダイハツは、地方部における高齢化や公共交通機関の減少を背景に、「いくつになっても自由に移動できる自立した生活」を実現するため、2017年から「地域密着プロジェクト 健康安全運転講座」を開始し、全国80か所で実施してきた。その一方、社会問題ともなっている運転免許返納後の高齢者に対し、日常生活での移動手段を提供するモビリティサービスができないか検討を続けてきた。

ダイハツは今年1月、カーシェアリング「トヨタシェア」に参画し、一部販売会社でサービスを開始したが、それに続くモビリティサービスとして、4月1日より長崎県五島市岐宿地区にて、ダイハツ長崎販売、五島市、アイシン精機(4月1日よりアイシンへ社名変更)と協力し、オンデマンド乗合送迎サービスを開始する。ダイハツが販売会社とともに乗合送迎サービスを行うのは今回が初めてとなり、今後は全国販売会社へ展開を図る。

新サービスは、アイシン精機が提供する「チョイソコ」を使用し、五島市、アイシン精機、ダイハツ長崎および地元タクシー会社がともに実施する、オンデマンド乗合送迎サービス。移動手段の限られた地域の人々が、移動したいときに気軽に予約ができ、医療機関や公共機関、スーパーマーケットなどの目的地までの送迎を行う。外出することが認知症予防につながると言われている中、本サービスを通じ、高齢者の健康維持をサポートすることで、ダイハツ長崎とともに地域住民の日常に寄り添った活動を目指す。

3月31日、五島市岐宿地区にてお披露目式を行い、4月1日から9月30日までのトライアル期間での改善点などを反映し、10月1日から本格実装を予定する。

オンライン乗合送迎サービスのイメージ《図版提供 ダイハツ工業》