メルセデスベンツの巻き込み事故防止システム「サイドガードアシスト」《photo by Mercedes-Benz》

メルセデスベンツ(Mercedes-Benz)は1月26日、大型商用車向けの先進運転支援システム(ADAS)、「サイドガードアシスト」が、ドイツ国内の250台以上のバスに後付け装着された、と発表した。

サイドガードアシストは、歩行者や自転車の巻き込み事故を防止するための安全装置だ。交差点を曲がる際などに、大型商用車の内輪差ゾーンに入る動く物体や静止物体を検知し、危険が発生した場合には、ドライバーに警告を発する。

サイドガードアシストは車両の側面部分のすべてをモニターし、歩行者や自転車の検出を可能にする。メルセデスベンツによると、視界が制限されている状況下で運転する場合、とくに有効だという。

たとえば、内輪差ゾーンに自転車や歩行者がいる場合、Aピラーの三角形LEDが点灯する。システムが衝突の危険性を検出すると、LEDが赤色に点灯し、スピーカーから警報音が鳴る。さらに、センサーは、内輪差ゾーンに入る信号機や街路灯なども検出し、衝突を防止することが可能になる。

メルセデスベンツは、このサイドガードアシストの後付けを2020年夏、欧州で開始した。大型トラックや大型バスなどに装着できる。ドイツ国内では、250台以上のダイムラーのバス(メルセデスベンツとセトラブランド)に後付け装着された。後付けされたサイドガードアシストは、30km/h以下で作動する。サイドガードアシストはドア側の動く物体をバスの運転手に警告し、歩行者や自転車を保護する、としている。

メルセデスベンツの巻き込み事故防止システム「サイドガードアシスト」《photo by Mercedes-Benz》