トヨタ・ヤリスクロス《写真撮影 中野英幸》

日本自動車販売協会連合会と全国軽自動車協会連合会が1月5日に発表した2020年の新車販売統計(速報)によると、総台数は前年比11.5%減の459万8615台となった。2年連続のマイナスであり、コロナ禍によって4年ぶりに500万台を割った。

このうち登録車は12.3%減の288万0527台で、3年連続のマイナスだった。300万台を割り込むのは東日本大震災が発生した11年(269万台)以来、9年ぶりとなった。ブランド別ではSUVの新モデルが寄与したダイハツ(28.5%増)を除き、すべてが減少した。

そうしたなかで、『ハリアー』や『ヤリスクロス』といったSUVを中心とした新モデルが好調だったトヨタ(レクサス含む)の総販売台数は147万2210台(6.4%減)となり、シェアは前年を3.2ポイント上回る51.1%に達した。同社の統計などによる1950年(昭和25年)以降のデータで、登録車シェアが50%を突破したのは初めてだ。従来の最高は12年の48.6%であり、8年ぶりに更新した。また、軽自動車を含む20年のトヨタのシェアは前年を1.7ポイント上回る32.7%だった。

一方、20年の軽自動車販売は前年比10.1%減の171万8088台で、2年連続のマイナスだった。メーカー別では日産(1.1%増)を除いて全社が減少した。年間の販売シェアはダイハツが31.2%で、15年から6年連続のトップになった。2位のスズキは30.5%、3位のホンダは18.9%だった。

20年12月の総販売台数は前年同月比10.2%増の37万9896台となり、10月から3か月続けて前年実績を上回った。このうち登録車は7.4%増の24万3753台、軽自動車は15.4%増の13万6143台で、いずれも3カ月連続のプラスと、回復基調を維持している。

トヨタ・ハリアー・ハイブリッド《写真撮影 雪岡直樹》 ダイハツ・ロッキー《写真撮影 山内潤也》 ダイハツ・タント《写真提供 ダイハツ工業》 日産ルークス《写真撮影 中野英幸》