ニコンと米国トリンブルのジョイントベンチャー、ニコン・トリンブルは、第3回名古屋オートモーティブワールドでヘルメット一体型 複合現実(Mixed Reality)デバイス「Trimble XR10」を展示。自動車製造工場などの担当者らから注目を集めた。
もともと建設現場用として開発された Trimble XR10 は、マイクロソフト社のHolo Lens 2 、厚生労働省の定める保護帽規格と絶縁保護具規格に適合したヘルメット、骨伝導ヘッドセットの3つを組み合わせたデバイス。
施工BMI(ブレイン・マシン・インターフェース)を推し進める企業や担当者が注目するなか、「自動車メーカーやサプライヤーがもつ製造現場で、こうしたデバイスを導入しようというトレンドがある」という。
仕組みはこう。3D設計データを「Trimble Connect」なるクラウド上で3Dモデルに変換し、現場でリアルな景色の前にデジタル図面が表示される。設計前に3Dモデルをみながら空間把握や課題抽出ができ、手戻りの低減・防止につながる。また、施工関係者間で図面の整合性確認や、施工関係者間の合意形成を迅速化できる。
また、現場で抽出されたタスクをクラウドで共有することで、作業員同士がタイムリーに進行状況を把握でき、危険作業などの現場作業者の安全性を確保。計画に沿ったプロジェクトをすすめられる。担当者は「タスクをクラウドで管理することで、作業漏れも防げる」とも伝えていた。
同社ブースでは、この Trimble XR10 体験コーナーを設置。リアルな現場に浮かび上がる図面を興味深く探っていた。このほか、Trimble CenterPoint RTX、自律走行用 Applanix SLAM、高精度GNSS+INSハイブリット PosLV などの実機も展示していた。
名古屋オートモーティブワールドは、10月21〜23日、ポートメッセなごやで開催。
自動車関連工場にヘルメット一体型 複合現実デバイスを、ニコン・トリンブル…名古屋オートモーティブワールド2020
2020年10月21日(水) 16時45分
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