次期型EPS-MCU「DDA2」《写真提供 デンソー》

デンソーは9月3日、ハンドル操作をモーターの力でアシストする「電動パワーステアリング モーター・コントロール・ユニット(EPS-MCU)」を開発したと発表した。

デンソーは、2015年に世界で初めて駆動回路とモーター巻線を2系統で持つEPS-MCU「DDA1(デンソー・デュアル・アシスト第1世代)」を開発。1つの機能を2つの系統で支えることで、万一片側の系統に問題が発生した際にも、もう一方の系統でアシストを継続し、スムーズなハンドル操作を維持することを可能にした。

今回新たに開発した、次期型EPS-MCU「DDA2(デンソー・デュアル・アシスト第2世代)」は、2系統の駆動回路とモーター巻線を維持しながら、複数ある部品の統合や構造の簡素化により、第1世代と比べて約1割小型化し、低コスト化を実現している。また、車両に合わせた制御プログラムの適合作業を見直し、開発工数を削減。具体的には、車両適合後に自動作成されるソフトウエアを車両工場で書き込む「ソフト部品化」に取り組んだ。

開発品は、6月に発売された新型『ハリアー』に搭載。今後、さまざまなカーメーカ―の自動車にも順次搭載される予定だ。

開発者、左から小柳延之氏、溝下文貴氏、村田満理氏、門池祐太氏、森唯人氏《写真提供 デンソー》