ジープ・レネゲード のPHV「4xe」の実証テスト車両《photo by FCA》

FCA(フィアット・クライスラー・オートモービルズ)のジープブランドは6月15日、『レネゲード』(Jeep Renegade)のプラグインハイブリッド車(PHV)、「4xe」の実証テストを、イタリア・トリノで開始した、と発表した。

ジープブランドは、2022年までの5か年の中期経営計画において、電動化の推進を重視している。ジープブランドの電動化の推進は、PHVを主役に位置付ける。2022年までにPHVを10車種、市場に投入。さらに、EVも4車種をリリースしていく。

ジープブランドから新たに登場したPHVが、レネゲード初のPHVの『レネゲード4xe』だ。ジープは今後、4xeの名称をPHVに広く使用していく。同車が、ジープにとって初のPHVとなる。

レネゲード4xeのPHVシステムは、1.3リットル直列4気筒ガソリンターボエンジンにモーターを組み合わせて、システム全体で240hpのパワーを引き出す。ジープによると、最大出力170hpのディーゼル「Trailhawk」に対して、トルクは最大50%増加しているという。

エンジンが前輪、モーターが後輪駆動する「eAWD」システムを搭載する。0〜100km/h加速は、およそ7秒、最高速は200km/hの性能だ。EVモードでは、最大でおよそ50kmをゼロエミッション走行できる。EVモードの最高速は130km/hとした。CO2排出量は50g/km以下と、高い環境性能を備えている。ドライブモードは、「ハイブリッド」、「フルエレクトリック」、「Eセーブ」 の3種類が切り替えられる。

FCAのジープブランドは、このレネゲード4xeの実証テストを、イタリア・トリノで開始した。2台のレネゲード4xeを6か月間、RSEに貸与。350人の従業員と250人以上の研究者を擁するRSEは、電気エネルギーサプライチェーン全体に研究開発サービスを提供している。

RSEは2台のレネゲード4xeを、法人車両として使用し、技術や性能を評価する。テストでは、さまざまな走行条件において、燃費を確認。EVモードの航続も評価し、ガソリン残量がゼロの状態で車を使用する可能性を調査する。充電システムの使用に関する分析も行う。テストで収集された大量のデータは、FCAの技術者にフィードバックされる。FCAは、顧客が長期間使用した後に初めて明らかになる大量の情報が、短期間で得られる可能性がある、としている。

ジープ・レネゲード のPHV「4xe」の実証テスト車両《photo by FCA》 ジープ・レネゲード のPHV「4xe」の実証テスト車両《photo by FCA》 ジープ・レネゲード のPHV「4xe」の実証テスト車両《photo by FCA》 ジープ・レネゲード のPHV「4xe」の実証テスト車両《photo by FCA》