SiC-MOSFET 1200V-Nシリーズ《写真提供 三菱電機》

三菱電機は、パワー半導体の新製品として「SiC-MOSFET 1200V-Nシリーズ」6品種のサンプル提供を2020年7月に開始する。

新製品は、低電力損失と高い誤動作耐量を両立し、高電圧での電力変換を要する車載充電器や太陽光発電などのさまざまな電源システムの低消費電力化・小型化に貢献する。

JFETドーピング技術を適用した新開発のSiC-MOSFET搭載することで、低オン抵抗と低スイッチング損失を両立し、業界最高水準の性能指数(FOM=1450mΩ・nC)を実現。従来のSi-IGBT品と比べて電力損失を約85%低減し、電源システムの低消費電力化に貢献する。

また、誤動作を誘引する帰還容量の低減により、一般的なSiC-MOSFETの課題である誤動作耐量を他社同等品比で約14倍改善。高速スイッチング動作が可能となり、スイッチング損失低減に寄与する。スイッチング損失低減による放熱機器の小型・簡素化や、高キャリア周波数駆動によるリアクトルなどの周辺部品の小型化により、システム全体での小型化と低コスト化に貢献する。

AEC-Q101に準拠した3品種を含む計6品種をラインアップし、車載充電器や太陽光発電などの幅広い電源システムに対応する。また、11月16〜18日に上海で開催される「PCIM Asia 2020」に出展予定だ。