北米トヨタが生産するフェイスシールド《photo by Toyota》

◆北米トヨタ、フェイスシールドや人工呼吸器を生産へ

トヨタ自動車(Toyota)の北米部門のトヨタモーターノースアメリカ(TMNA)は3月27日、新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)と戦う医療従事者向けに、フェイスシールドや人工呼吸器を生産すると発表した。

フェイスシールドは、3Dプリントによって製造を行い、3月30日をメドに大量生産を開始する。フェイスシールドの最初の出荷分は、テキサス州ヒューストンのMDアンダーソンとユタ州ダラスのサウスウェスタンメディカルセンター、インディアナ、ケンタッキー、ミシガン各州の病院に届けられる予定だ。

また、トヨタモーターノースアメリカは、人工呼吸器の生産に向けて、2つの医療機器企業と合意した。マスクを生産する準備もできており、現在フィルターのパートナーを探しているという。

さらに、トヨタ生産システムサポートセンター(TSSC)が、医薬品などの生産能力を高めるために、製造とエンジニアリングのノウハウを提供していく。すでに、トヨタモーターノースアメリカは、病院や緊急事態管理チームなどに、マスクやゴーグル、靴、ブーツカバーなどを寄付している。

◆メルセデスベンツ、3Dプリンターで医療機器を生産へ

メルセデスベンツ(Mercedes-Benz)は3月27日、新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)の感染拡大を受けて、医療機器の生産を支援すると発表した。

メルセデスベンツは、3Dプリンターを使用して、新型コロナウイルスと戦う医療現場において、緊急に必要とされている医療機器を生産する。メルセデスベンツは、添加剤の製造、研究、応用におけるノウハウを約30年蓄積してきた。3Dプリンターは現在、プロトタイプの設計と少量生産に導入されている。

メルセデスベンツはすでに、3Dプリンターを使用して、毎年最大15万個のプラスチックと金属部品を製造している。この技術を今回、医療目的に利用する。ステレオリソグラフィー(SLA)、選択的レーザー焼結(SLS)、溶融堆積モデリング(FDM)、選択的レーザー溶融(SLM)などの3D印刷プロセスを、医療機器の生産に使用する。

メルセデスベンツは、3Dプリンター技術における長年のノウハウにより、医療機器の生産に貢献できる準備ができている。新型コロナウイルスがすべての人に影響を与えている現在、メルセデスベンツは社会的責任を果たすことが重要と考え、医療機器の生産を支援していく、としている。

北米トヨタが生産するフェイスシールド《photo by Toyota》 北米トヨタが生産するフェイスシールド《photo by Toyota》 メルセデスベンツの3Dプリンター《photo by Mercedes-Benz》 メルセデスベンツの3Dプリンター《photo by Mercedes-Benz》 メルセデスベンツの3Dプリンター《photo by Mercedes-Benz》