日野(黒)vsクボタ(赤。2月16日、東京・夢の島)《photo (c) Getty Images》

気になるニュース・気になる内幕。今日の朝刊(朝日、読売、毎日、産経、東京、日経の各紙・東京本社発行最終版)から注目の自動車関連記事をピックアップし、その内幕を分析する新聞ウォッチ。…………

日野自動車といえば、世界一過酷なレースといわれる「ダカールラリー」で初参戦以来28回の連続完走記録を続けるトラック・バスメーカーとして知られるが、さまざまな企業活動の中でもう一つの誇りといえば、ラグビーのトップリーグでの活躍ぶりである。

会社案内にも「昭和25年(1950年)創部のラグビー部はフラッグシップスポーツクラブとして、『日野グループの一体感の醸成と企業活動の活性化を担う』『地域住民と交流することで地域密着型のクラブを目指す』モットーに、永続・繁栄するチーム作りを追求しています」と明記。さらに、「社業とラグビーの両立を図ると共に常に高い目標を目指す」とも。

そのトップリーグのレッドドルフィンズチームに所属する日野のラグビー部員が違法薬物を使用した容疑で逮捕され、チームとしての活動は無期限で自粛するという。新型コロナウィルスの感染拡大で延期や自粛の話は後を絶たないが、まさかのメンバーの逮捕による自粛は想定外のことだろう。

きょうの各紙も社会面やスポーツ面などで取り上げているが、記事によると、警視庁麻布署がコカインを使用したとして麻薬取締法違反の疑いで逮捕したのはLOジョエル・エバーソン選手。東京・六本木を歩いていたエバーソン選手に不審な様子があり、警察官が職務質問。任意での尿検査に応じなかったため強制採尿したところ、コカインの陽性反応が出たという。

逮捕された選手はニュージーランド出身で2016年に加入。今季は第6節までで出場がなかったそうだが、会社側も「フェアプレーの世界に身を置くアスリートが、反社会的行為により逮捕されたことは極めて遺憾。重大な法令違反により逮捕されたことに対し、深くおわび申し上げます」と陳謝するコメントを発表している。

昨夏のW杯日本大会をきっかけにラグビーブームが続く中での不祥事による有力チームの無期限自粛は、多くのラガーファンを失望させるとともに、本業とは直接関係がないとはいえ、企業イメージに傷を負うことでは日野にとっても無念であろう。

2020年3月6日付

●新型肺炎 中韓から入国14日間待機、9日から、ビザの効力停止 (読売・1面)

●輸入車販売2月8.7%減、外出控え影響 (読売・10面)

●ラグビー日野無期限活動自粛、所属選手逮捕で (読売・10面)

●山形新幹線24年春に新車両、最高速300キロ、数分の短縮 (朝日・16面)

●ソフトバンク5G 27日スタート (産経・1面)

●N-BOX3か月連続首位 (東京・6面)

●ビン「国民車」出足から苦境、ベトナム政府後ろ盾に参入「売るほど赤字に」(日経・11面)

●フィアット、往年の名車をEVに、小型車。ルノーはSUV (日経・15面)

日野(赤)vsNTTコム(青。1月12日、東京・秩父宮)《photo (c) Getty Images》 山形新幹線新型のイメージ《出典 東日本旅客鉄道》 フィアット500新型《写真 FCA》