自動車用OEM塗料カラーレポート2019(イメージ)

BASFは、2019年自動車市場の世界的なカラー分布を分析した「自動車用OEM塗料カラーレポート2019」を発表した。

レポートによると、ホワイトが微減ながら約39%で今年も首位を維持。ホワイトはどの地域でも最も人気のある色だが、地域的な分布には違いも。アジア太平洋地域では2台に1台だが、北米および欧州、中東、アフリカ(EMEA)地域では3台に1台にとどまっている。

ホワイトに続いて人気があるのは、ブラック、グレー、シルバーといった無彩色だ。3色合計で39%、ホワイトと合わせると無彩色が78%を占め、人気のSUVセグメントでも同様の傾向だ。残りの22%は有彩色で、約9%はブルー、7%がレッド。小型自動車はカラフルな傾向にあり、ブルーやレッド以外に、ブラウンとベージュの人気がEMEA地域で出始めている。欧州では4台に1台が有彩色。依然としてブルーが11%で有彩色の首位を走っている。

そのほかの地域を見ると、北米でもホワイト、ブラック、シルバー、グレーなどの無彩色の車が多く、77%を占めている。ただしホワイトは29%と世界的な傾向と比べると低い。特に高級車や電気自動車(EV)では、黄味がかった暖色系のホワイトから、青みがかり、かつパール質感の寒色系のホワイトへの移行が進んでいる。また、北米で人気のピックアップトラックは、実用的な道具から高級な乗り物へとシフト。深みのあるブラックがトレンドとなっており、ホワイトは38%、レッドも11%と人気がある。

アジア太平洋地域では、引き続き無彩色が人気で77%を占める。そのうちホワイトが49%を占め、全世界で最も高い割合となっており、特にパールホワイトの人気が高い。一方、ブラックは他の地域に比べるとシェアは低いが、スポーティで個性的な色彩表現として注目されている。有彩色の多様な色合い、色調、エフェクトは、アジア太平洋地域に特有のものだ。その中でも、EVによく見られるブルーが7%でトップ、レッドが6%と続いている。

南米でもホワイトは人気で39%のシェアを獲得。この傾向はここ数年続いている。2010年初頭にテクノロジーに結び付いた色として、ホワイトが携帯電話やその他のガジェットに使用されたことから人気が始まり、現在では空気と水の清潔さと純度、そして環境保護とリンクしている「環境色」の側面を有している。その他の無彩色も人気で、シルバーが23%、グレーが14%。ブラックは11%を占めているが、世界平均の16%に比べて低くなっている。有彩色では8%のレッドがトップ。以下、ブルー、ベージュが続く。