ダイムラー(メルセデスベンツ)とBMWグループのライドヘイリングサービスの「FREE NOW」《photo by Daimler》

BMWグループ(BMW Group)とダイムラー(Daimler)は12月16日、両社のモビリティサービス事業を統合した新会社5社を、2020年1月1日付けで3つの柱に再編する成長戦略を発表した。

両社は、カーシェアリングやライドシェア、駐車サービス、電動車の充電などのモビリティサービスを、それぞれ独自に手がけてきた。これをひとつに統合し、顧客に対して持続可能なアーバンモビリティサービスを、単一ソースから提供していく。

BMWグループとダイムラーとは、折半出資により新たな合弁会社を5社設立し、この新会社にモビリティサービス事業を集約した。5つの新会社は、ドイツ・ベルリンに設立され、それぞれ「REACH NOW」、「CHARGE NOW」、「FREE NOW」、「PARK NOW」、「SHARE NOW」と命名された。

REACH NOWは、マルチモーダルおよびオンデマンドモビリティサービスで、予約や支払い機能を持ち、さまざまな移動手段を利用できる。都市におけるプライベートな移動という課題に対する解決策を提供する。

充電サービスのCHARGE NOWは、欧州のおよそ30か国に13万以上の充電スタンドを持つ公共充電ステーションネットワークだ。充電ステーションを簡単に見つけ、充電し、支払いができるのが特長になる。

ライドヘイリングのFREE NOWは、欧州最大のタクシーアプリを利用して、タクシーを呼ぶことができるサービスだ。指先ひとつで他人とタクシーを共有できるサービスは、都心交通の混雑を緩和する。

パーキングサービスのPARK NOWは、チケット不要、キャッシュレスの駐車支援サービスだ。駐車場の検索、予約、支払いサービスを手がけ、駐車スペースを探し回る手間を省くデジタルパーキングサービスとなる。

カーシェアリングのSHARE NOWは、世界の複数の大都市で多くのシェア車両を運用しており、車両をより便利に利用でき、都市部の車両総数を減らすことを目指す。2019年に入って、およそ100万人の新規顧客を獲得している。

BMWグループとダイムラーは、2020年1月1日付けでこれら5社を3つの柱に再編する。3つの柱は、FREE NOW、SHARE NOW、PARK NOW&CHARGE NOWだ。これにより、効率的な業務をサポートし、さらなる成長を目指す、としている。