ブラバス 550(エッセンモーターショー2019)《photo by Brabus》

ブラバス(Brabus)は、エッセンモーターショー2019に、ブラバス『550』を出展した。

ブラバスは、メルセデスベンツのトップチューナーとして知られる存在だ。そのブラバスが、先代『Gクラス』の究極のオフローダーとして知られる『G550 4×4スクエアード』を、さらなる高性能化を目指してチューニングした。

◆ベース車両に対して129hpパワーアップ

直噴4.0リットルV型8気筒ガソリンツインターボエンジンは、チューニングを受けた。「B40S」と呼ばれる「PowerXtra」プログラムを適用しており、バルブコントロールエグゾーストシステムなどの吸排気系、エンジンコンピューターを中心に、チューニングが施された。

これらのチューニングの結果、最大出力は550hp、最大トルクは81.6kgmを獲得した。ベース車両の最大出力421hp/5250-5500prm、最大トルク62.2kgm/2000-4750rpmに対して、129hp、19.4kgmの強化となる。

トランスミッションは7速の「7G-TRONIC PLUS」だ。動力性能は、0〜100km/h加速が6.7秒、最高速が210km/h(リミッター作動)となる。

◆ブラバスらしい内外装

ボディの前後には、ブラック仕上げのスキッドプレートを装着した。フロントグリルはカーボンファイバー製のブラック仕上げとなり、中央にはメルセデスベンツのスリー・ポインテッド・スターに代えて、ブラバスの「B」マークが配される。

ブラバスがデザインしたフロントバンパー、リアバンパーを装着した。サイドステップは、電動格納式だ。エアダクトが付いたボンネットも、カーボンファイバー製とした。アルミホイールは、ブラバスのブラック塗装を履く。

インテリアには、ブラバスのアルミペダル、サイドシル、バックドアパネル、フロアマットなどが採用されている。

◆究極のオフロード性能を追求したポータルアクスル

リジッドアクスルを、固定車軸にハブリダクションシステムを装備したポータルアクスルに変更した。ポータルアクスルによって、ベースモデルの車軸位置を変えることなく最低地上高を高くすることが可能に。最低地上高は460mm、渡河深度1000mmとした。

このポータルアクスルに、フルタイム4WD、トランスファーケースによるクロスカントリーギア、走行中にロック可能な3つのディファレンシャルなどを組み合わせて、究極のオフロード性能を追求している。

可変ダンパーシステムの「ラリー強化仕様ツインサスペンション」も装備した。ホイールに、平行する2本のスプリング/ダンパーストラットを搭載する。一方のスプリング/ダンパーストラットは、固定された減衰特性で通常どおりに動作する。もう一方のストラットは電子制御可変ダンパーを採用しており、走行状況に応じて減衰特性全体が変化する。

この構成によって、スポーツモードとコンフォートモードの間でキングピン傾角を大きく取ることができる。モードの切り替えはセンターコンソールのボタンで行う。また、両モードの切り替え時間は1秒以内の速さで完了する。スポーツモードでは、ダンピング特性が大幅に引き締められるため、コーナリングの際も速度を保ったまま、ダイナミックに走行できるという。

一方、コンフォートモードに切り替えれば、路面のあらゆる凹凸を滑らかに吸収する。急激な回避操作など限界に近い状況では、自動的に硬い設定に切り替わり、最大限の走行安定性を確保する。また、コンフォートモードは接地性が向上することから、オフロード走行にも役立つ。起伏の激しいオフロードでも、トラクションを得ることができるという。

ポータルアクスル化により、トレッドは1774mmと229mm拡大した。大径タイヤとスポーツモード付き可変ダンパーシステムの採用により、スポーツカーのようなコーナリングを可能にしている。

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