軽トラックベースの小型軌陸自動車《画像 アクティオ》

建機レンタル会社のアクティオは11月27日、軽トラックをベースにした「小型軌陸自動車」を開発したと発表した。

軌陸自動車とは、鉄輪を追加し、道路と鉄道の両方を走れる特殊車両。アクティオは、全国で頻発している台風による土砂災害や河川の氾濫など、ここ数年で深刻化している鉄道復旧の問題等の課題解決の一助となる、高性能な軽トラックの軌陸自動車を開発した。

ベース車両は、ホンダ『アクティトラック』の3速AT車。踏切上に停車後、車体下部から転車台(ターンテーブル)を下ろし、車体を浮かせる。車体を回転(人力)、鉄道軌道走行用の鉄輪を展開すると、転車台を縮め、車体をレールの上に載せる(載線)。軽トラックベースのため、狭い踏切でも載線・離線できるほか、最小2名で載線・離線・軌道点検が可能だ。

油圧駆動と違いタイヤの動力で鉄輪を駆動し、ブレーキも車輌のペダルと連動。アクセルペダルとブレーキペダルで安全かつ簡単に操作できる。また、非常用ポンプを搭載し、緊急時手動操作で車輪・転車台の張出・格納等ができる。

なお、今回の小型軌陸自動車はJR東日本水戸支社からの要望により、共同開発した商品。アクティオでは、JR東日本水戸支社での採用を皮切りに、今後、様々なユーザーへ展開していく予定だ。

軽トラックベースの小型軌陸自動車(鉄道技術展2019)《撮影 高木啓》 軽トラックベースの小型軌陸自動車(鉄道技術展2019)《撮影 高木啓》 鉄道技術展2019《撮影 高木啓》