昭和のトラック〜戦後の復興と経済成長を支えた小型トラック〜《画像:アムラックストヨタ》

東京臨海都心のMEGA WEBは、特別展示「昭和のトラック〜戦後の復興と経済成長を支えた小型トラック〜」を2020年2月16日までヒストリーガレージ2Fにて開催する。

1960年代の終わりごろまでは、乗用車よりも遙かに多くのトラックが生産されていた。戦後日本にて、復興の立役者としてトラックの果たした役割は大きく、1950年代〜1960年代の高度経済成長期を支えた。当時、庶民にとって最も身近な自動車だった「小型トラック」を紹介する。

◆展示車両

・オオタ KC型トラック(1953年)
オオタ自動車工業は第2次世界大戦後、次々に新しいモデルを発売。KC型トラックは、1951年に発売されたKA型の改良版として、前進4段フロアトランスミッションなどが特徴だ。

・マツダ 三輪トラック CTA型(1953年)
第2次世界大戦後いち早くオート3輪を発売した「東洋工業(現 マツダ)」は、1950年にCTシリーズを発売。当時としては先進的なスターターモーターを採用するなど安全性、快適性にも配慮していた。

・トヨペット トヨエース(1959年)
1954年、「トヨタ」からセミキャブオーバータイプの斬新なスタイルと、実用性、低価格モットーに発売。1956年からトヨエースを名乗り、小型トラック市場の主役がオート3輪から4輪トラックへの転換のきっかけとなった。

・ダイハツ ミゼットDK2(1960年)
1957年、「街のヘリコプター」をキャッチフレーズにTVコマーシャルなどの活用で一躍大ヒット。1959年からは東南アジアを中心に輸出され、特にタイでは人力3輪車に変わる「サムロータクシー」の愛称で評判になった。

・ダットサン 1000 トラック G222型(1960年)
1935年から続くダットサントラックの4代目として1957年に登場。豪州一周ラリーで活躍したダットサン1000(乗用車)と同一エンジンを搭載し、乗用車とともに輸出もされ、米国市場にも受け入れられた。

・トヨペット コロナライン ピックアップ(1962年)
2代目コロナから派生した商用車。インパネ等はセダンと同様で、乗用車的性格を強く打ち出した小型トラック。まだ乗用車が普及していなかった当時、これらのモデルが重宝がられ、モータリゼーションの進展につながっていった。

・ホンダ T360H(1965年)
2輪で躍進を遂げた「ホンダ」が初の4輪車として発売した軽トラック。2か月後に発売したスポーツカー(S500)と同様の高性能DOHCエンジンをシート下に搭載し、最高時速100km/hを誇った。

オオタ KC型トラック(1953年)《画像:アムラックストヨタ》 ・マツダ 三輪トラック CTA型(1953年)《画像:アムラックストヨタ》 トヨペット トヨエース(1959年)《画像:アムラックストヨタ》 ダイハツ ミゼットDK2(1960年)《画像:アムラックストヨタ》 ダットサン 1000 トラック G222型(1960年)《画像:アムラックストヨタ》 トヨペット コロナライン ピックアップ(1962年)《画像:アムラックストヨタ》 ホンダ T360H(1965年)《画像:アムラックストヨタ》