ダイハツ ロッキー《撮影 山内潤也》

大きく見えるデザインに仕立てられているけれど、ダイハツ『ロッキー』の全長は3995mmと4mを切り、横幅も1695mmと5ナンバーサイズ。小さい。実際のロッキーは、清く正しく小さいのである。日常使いのコンパクトサイズのSUVは、実際の遊びの半径はもちろん、遊びの妄想半径も大きく広げてくれる。

インテリアは黒を基調としたシックなもの。個人的な好みとしてはもう少し意外性というか、色使いを含めてわくわくする仕掛けを取り入れてほしかった。まあこちらは、オプションパーツでアレンジができるので、自分好みに仕立てたいところである。


シートが高く、運転席からの眺めもSUVならではの優越感。そして、走り始めの加速が軽い!止まっている状態から30km/hくらいまで、するするっと速度が上がっていく。

SUVのような大柄なクルマは、もっとどっしりと重いイメージがあるけれど、1リットル+ターボエンジンのパワフルな味付けに加え、タイヤにかかった駆動力がほかに逃げることなくきれいにボディを前に押しやる力になっていて、ちょっと意外なくらいに軽い乗り味になっている。ハンドルも軽くてまわしやすいしね。


FFの、ひゅんっとした軽さに対して、4WDは下半身に安定感があり、乗った時の落ち着き具合が心地いい。街乗りメインで使うなら、ふつうならFFを勧めるのだけれど、今回ばかりは、4WDのしっとりとした乗り心地を勧めたい。ちょっとした雨や高速道路も4WDのほうが安心して走れるし。

小物入れ関係が充実しているところも、日常使いには嬉しいところ。こういうところは、生活によりそうコンパクトカー作りのうまいダイハツらしい細やかさ。毎日乗るクルマとして使っても申し分ないのである。



■5つ星評価
パッケージング:★★★★★
インテリア/居住性:★★★
パワーソース:★★★★
フットワーク:★★★
オススメ度:★★★★

岩貞るみこ|モータージャーナリスト/作家
イタリア在住経験があり、グローバルなユーザー視点から行政に対し積極的に発言を行っている。主にコンパクトカーを中心に取材するほか、ノンフィクション作家として子どもたちに命の尊さを伝える活動を行っている。レスポンスでは、アラフィー女性ユーザー視点でのインプレを執筆。コラム『岩貞るみこの人道車医』を連載中。

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