デンソーは8月27日、「強制換気システム」を搭載した次世代農業用ハウス「プロファーム T-キューブ」の第1号機を、鈴与商事の関連会社であるベルファームに導入・設置したと発表した。
一般的な農業用ハウスは、ハウス天井や側面に設置された換気窓を開閉することで換気を行う「自然換気方式」により温度や湿度を調整しているが、天候条件に左右されやすいため、安定的な環境制御が課題となっていた。
今回、ベルファームに設置したプロファーム T-キューブは、天窓をなくしたセミクローズ型設計の「強制換気システム」を導入。ハウス内に設置したセンサーで室内の状態を把握し、妻面に設置した換気扇を稼働させることで換気量を最適化して、ハウス内の環境を安定化する。また、機器の稼働のムリ・ムラ・ムダをなくすことで、CO2排出量の削減も可能。さらにセンサーやCO2発生機、暖房機などの付帯設備の配置、メンテナンスの標準化により、ユーザビリティの向上も実現している。
デンソーと鈴与グループは、自動車部品の運送事業で以前から協力関係にあり、2018年から農業分野の事業化推進に向けて連携を深めてきた。今回、農産物の収穫量の増大と品質の向上を目指して、鈴与商事の関連会社である農業法人ベルファームにプロファーム T-キューブを導入・設置することとなった。
デンソーは、自動車分野で培った技術や作業改善などを農業分野に応用することで、既存農業用ハウス向け環境制御装置「プロファーム」や強制換気システムを備えた次世代農業用ハウス「プロファーム T-キューブ」、海上コンテナ型の鮮度維持装置の「フーテック」の開発に取り組んできた。今後も、将来のフードバリューチェーンの持続的な成長を可能にする農業ソリューションの提供を行っていく。
デンソー、次世代農業用ハウス「プロファーム T-キューブ」を市場導入 自動車分野の技術を応用
2019年08月27日(火) 21時00分
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