寺谷執行役員とN-WGN新型《撮影 池原照雄》

ホンダは7月18日、軽自動車『N-WGN』(エヌワゴン)を全面改良し、8月9日に発売すると発表した。同社の軽自動車「Nシリーズ」のうち、ハイトワゴンと呼ぶジャンルのモデルで約6年ぶりの刷新となった。

月間販売計画は7000台に設定している。親しみやすい落ち着いたデザインとし、安全運転支援システム「ホンダセンシング」を全グレードで標準仕様とするなど先進装備を充実させた。同システムにはホンダの軽自動車では初となる「渋滞追従機能付きACC(アダプティブ・クルーズ・コントロール)」を採用した。渋滞で先行車が止まると自動停止し、3秒以内で先行車が発進すると自動発進、さらに3秒より長く停止した場合もボタンかアクセルの操作で追従を再開できる。

都内で開いた発表会で、日本本部長の寺谷公良執行役員は「スーパーハイトのN-BOXとともに、軽自動車市場でひと際、存在感をもつモデルとして展開していく。N-WGNはパーソナルユースが多いモデルでもあるので、しっかり開拓して軽自動車分野での上乗せにつなげたい」と述べた。 

事前受注については、すでに1万2000台に達してると明らかにした。寺谷氏は「幅広い年齢層からのご注文となっている。事前受注の商談では、(機能を拡大した)ホンダセンシングなどがご好評をいただいているので、非常に手応えを感じている」と評価した。

一方、10月からの消費税率引き上げが新車販売に及ぼす影響については「夏以降の直前には前年比で15%くらい上振れと予想していたが、そこまでは来ておらず、われわれの見通しと若干ズレがある」という。その背景として「消費税の増税は早い段階から明らかになっており、お客様も計画的に買い替えされているのではないか。かつてとは異なり賢明な消費マインドになっていると思う」と指摘した。

ホンダの寺谷執行役員《撮影 池原照雄》