マツダ3 新型《撮影 中野英幸》

マツダ3のインテリアは、圧倒的な上質感を醸し出している。その水準はマツダのフラッグシップセダンである『アテンザ』と遜色ない。デビュー時期が違うとはいえ、Cセグメントにもかかわらずひとクラス上であるアテンザの水準に迫っていることからも、マツダ3のインテリアのフィニッシングへの意気込みが伝わってくる。

そんなインテリアの仕上げをマツダは「クラフトマンシップ」と呼ぶが、そこにはいくつかのポイントがある。まずはインパネ全体の仕上げ。“クリーン”で“クリア”なことを大切にしていること。マツダは、人間の目が優れた視覚特性を持っていて違いを瞬時に見分ける能力にたけていることに着目。インパネの仕切り線(部品の継ぎ目)を徹底排除するのと並行して、部品のちょっとした色つやの違いもなくす技術を進化させた。構造的には、スピーカーやデフロスターのグリルなどを見えにくいようにレイアウトを工夫するとともに、部品の一体化などもすすめて視覚的なノイズを減らしている。それにより、機能を落とすことなく雑味のないスッキリした印象を実現したのだ。インパネの質感というと部品の仕上げなどに着目されがちだが、徹底的にスッキリさせることが何よりのベースなのである。そのうえで、スイッチは緻密さを感じるデザインや仕上げによって視覚的に、細部でも上質さを感じさせるインテリアを実現させた。インパネ全体から細部まで、徹底したこだわりが圧倒的なクオリティとして乗員に訴えかけるのである。

しかし、単に視覚的な上質さに留まるのではなく、触感による演出にも凝っている。たとえばアームレストは、触れた時の心地よさを味わえる柔らかさにチューニング。さらには操作系のこだわりも徹底していて、動かした際のフィーリングをも煮詰めている。操作部分によって金属のようなカッチリしたタッチと、滑らかな感触を使い分けることで、心地いい操作感を作り上げているのだ。

そして驚くのは、夜の見え方へのこだわりである。ライティングもトータルバランスを求めて徹底的にチューニングしたのだ。人間の目は、白のイルミネーションに対して色の違いがわかりやすいのだが、MAZDA3では夜間のプレミアム感を高めるためにイルミネーションの色と明るさを統一。見え方をそろえて、上質さを感じさせる照明とした。ハイエンドモデルならともかく、Cセグメントでここまで凝っているのだから、開発陣の並々ならぬこだわりと熱意が凝縮された新モデルと言えるだろう。

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