ランボルギーニは3月4日(日本時間3月5日)、スイスで開催したジュネーブモーターショー2019のプレビューイベントにおいて、『アヴェンタドールSVJロードスター』(Lamborghini Aventador SVJ Roadster)を初公開した。
車名の「SV」とは、スーペルヴェローチェ(英語でスーパーファスト)を意味し、ランボルギーニの高性能車に冠されてきた伝統のネーミングだ。アヴェンタドールSVJロードスターは、最新の『アヴェンタドール ロードスター』をベースに、さらなる高性能が追求された。
◆0〜100km/h加速2.9秒、最高速350km/h以上
ミッドシップに搭載される6.5リットルV型12気筒ガソリン自然吸気エンジンには、専用チューニングを実施。最大出力は770hp/8500rpmに引き上げられた。最大トルクは73.4kgm/6750rpm。
トランスミッションは、7速「ISR」(インディペンデント・シフティング・ロッド)。駆動方式は4WDで、フロントアクスルとリアアクスル間のトルク配分は、道路条件、グリップ、ドライビングモードに応じて、リアルタイムに変化する。乾燥重量は1575kgに抑えられ、0〜100km/h加速2.9秒、最高速350km/h以上の性能を実現している。
◆エアロダイナミクスや足回りに最新のハイテクを採用
ランボルギーニの特許技術の「ALA」システムは、「ALA 2.0」に進化した。ALA 2.0では、強化された横加速度を考慮した再キャリブレーションが行われている。ALA 2.0は、ダイナミックな状況に応じて空力負荷を変化させて、高いダウンフォースや低い抗力を可能にする。電動モーターが、フロントリップスポイラーとエンジンボンネットに設けられたアクティブフラップを開閉することにより、フロントとリアの空気の流れを制御する。
セグメント初のアクティブシステムの「ランボルギーニ・ダイナミック・ステアリング」(LDS)と、リアステアリングシステムの「ランボルギーニ・リアホイール・ステアリング」(LRS)を組み合わせた。LDSシステムは、スピードと選択したドライビングモードに適応して、直接的なステアリングまたは、より間接的なステアリングを選択する。LRSシステムは、2個の電気機械式アクチュエーターにより、ステアリングリアアクスルを制御。このシステムにより、低速では、リアアクスルがフロントアクスルに対して反対の方向に向きを変えることでホイールベースがバーチャルに減少し、敏捷性が向上。高速では、2本の軸が平行して回転する。これにより、ホイールベースがバーチャルに上昇し、安定性を大幅に向上させるという。
磁性流体プッシュロッド式のサスペンションを搭載。道路条件やドライバーが選択したドライビングモードに応じて、スペンションの挙動を絶えず修正する。ローリングや不要な車体の動きを補正するだけでなく、システムはLRSシステムと連動する。すべてのセットアップ条件において、車底と地面との間に発生する空気の流れを一定に保つことにより、ALA の効率とダウンフォースを最大にするよう設計されている。
走行モードは、「STRADA」、「SPORT」、「CORSA」、「EGO」の4種類。「ダイナミックモードセレクター」が選択したモードを基に、エンジン、トランスミッション、トラクション、ステアリング、サスペンション、スタビリティコントロールを最適に調整する。EGOモードでは、それぞれの設定を個別にカスタマイズすることができる。縦方向、横方向、垂直方向のダイナミクスを独立させたEGOモードでは、あらゆる状況で車両の性能を最大限に発揮させることができるという。
◆専用デザインの内外装にカーボンなどの軽量素材を導入
アヴェンタドールSVJロードスターには、カーボンファイバーなどの軽量素材を導入した。これらの素材は、ボディやリムーバブルハードトップに採用されている。ボディには、大型エアインテークを装備。ワイドなサイドスカートや軽量化が図られたエキゾーストシステムも装備する。ハードトップの製造には、RTM高圧プレス技術を導入した。ボンネット、フロントフェンダー、ドアにも軽量素材が採用されており、軽量化に貢献する。
インテリアは航空機に着想を得たデザイン。モノコックをはじめ、ドアやシート、センタートンネル、コンソールにカーボンファイバーを採用する。レザーやアルカンターラも使用された。クロスステッチや「SVJ ロードスター」のインテリアプレートも装備される。なお、アヴェンタドールSVJロードスターは、世界限定800台が生産される予定だ。
ランボルギーニ アヴェンタドール ロードスター に770馬力の「SVJ」…ジュネーブモーターショー2019
2019年03月05日(火) 15時15分
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