マクラーレンF1チームのパートナーのNTTコミュニケーションズは、10月5日開幕のF1日本グランプリで、鈴鹿サーキットと英国のマクラーレン・テクノロジー・センター(MTC)、欧州のクラウド基盤を結ぶネットワークに、新SDx技術を「鈴鹿スペシャル」として導入する。
マクラーレンは、レースあたり100GBにも及ぶレース戦略用データの分析にNTTコミュニケーションズの「エンタープライズ・クラウド」やマイクロソフトの「アズール」、「オフィス365」などのクラウドサービスを活用している。マクラーレンでは欧州のクラウド基盤を利用しており、距離が近いMTCを除く世界各国のサーキットでは、ネットワーク遅延が課題だった。
NTTコミュニケーションズは、2018シーズンのF1グランプリ全21戦で、マクラーレンにSDx技術を活用した広帯域ネットワークを提供している。今回のF1日本グランプリで、新たに開発中のNFV基盤とuCPEによるSD-WANなどで構成するネットワークを加え、クラウド基盤と最短経路で接続する環境を構築する実証実験を実施する。
NFV基盤はネットワーク機器の機能を汎用サーバの仮想化基盤上でソフトウェア(仮想マシン)として実装する。uCPEは、ユーザー敷地内に設置する通信機器であるCPEに、さまざまな仮想ネットワーク機能をインストールして利用する機能。
これによって世界中の全サーキットでネットワーク遅延の解消と、データ分析やレース戦略立案におけるクラウドの有用性を検証する。
また、NTTコミュニケーションズは今後、今シーズンからマクラーレンに導入しているSD-WANをベースとしたサービスを「SD-NSタイプB」として一般客に提供する。
NTTコミュニケーションズ、マクラーレンF1に新SDx技術「鈴鹿スペシャル」を提供
2018年10月05日(金) 11時15分
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