酒を飲みながらクルマを運転し、追跡してくるパトカーを振り切ろうと信号無視を繰り返して事故も起こした男が逮捕された。飲酒運転の事実は大筋で認めているものの、事故については「記憶にない」と関与を否認している。

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7月中旬、北海道札幌市内で飲酒をしながらクルマを運転し、信号無視によって他車との衝突を起こして相手方を負傷させたとして、北海道警は28日、同市内に在住する21歳の男を危険運転致傷容疑で逮捕した。

北海道警・札幌西署によると、自動車運転死傷行為処罰法違反(危険運転致傷)や道路交通法違反(酒気帯び運転)容疑で逮捕された21歳の男は、2018年7月13日の午前3時35分ごろ、缶入りの酎ハイを飲みながら軽RVを運転。札幌市中央区北1条西28丁目付近の道道交差点へ赤信号を無視して進入した結果、交差進行してきた乗用車と出会い頭に衝突。このクルマに乗っていた男性2人に骨折などの重傷を負わせた疑いがもたれている。

事故が起きる直前、通行人から「運転者が酒を飲みながら走っているクルマがある」という通報が寄せられており、警察は男が運転する停止指示を無視して逃走したクルマを追跡していたが、クルマは信号無視を繰り返して走り続けたことから、危険と判断して追跡を中断。事故はその直後に発生していた。

男も事故によって重傷を負ったが、血液からは酒気帯び基準値の約4倍となる高濃度のアルコール分を検出。車内からは酒の空き缶も発見されており、警察では「酒を飲みながら運転していた可能性が高い」と判断。男が捜査に支障ないレベルまで回復したことから、危険運転容疑で逮捕したという。

聴取に対して男は飲酒運転の事実は大筋で認めているものの、事故については「記憶にない」と供述。容疑への関与を否認しているようだ。警察では男が飲酒した量の特定を進めるとともに、事故発生の経緯を詳しく調べている。

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飲酒運転も言語道断だが、酒を飲みながらクルマを運転するというのは悪質極まりない。逮捕された男は逃走中に信号無視を繰り返していたが、結果的には相手に重傷を負わせる衝突事故を起こしている。事故については「記憶にない」としているようだが、飲酒運転については容認しているという。車内から発見された缶であるとか、血中のアルコール分から「言い逃れはできない」と判断したのだろうか。