デンソーは3月9日、自動運転をはじめとする車両向け各種システムの開発加速を目的に、半導体の最先端技術を持つルネサス エレクトロニクス株式の保有比率を、従来の0.5%から5%へ引き上げると発表した。

近年、車両制御の複雑化により、車載用マイコンの高機能化が進展しているが、今後、自動運転、電動化、IoT、コネクティッドなどの進展により、通信技術やAI関連技術との融合など、多様化、高度化するシステムに用いられる新たな半導体の開発加速が求められている。

デンソーは、自動運転など新領域における車両制御システム開発で競争力あるシステム開発を進めていくためには、豊富な経験・知見を持つ半導体メーカーとの協業関係強化が必要と判断。ルネサス株式の保有比率引上げを決定した。

ルネサス社は、車載用マイコンにおけるトップサプライヤーとして、複雑・高度な技術をオープンなプラットフォームとして提供する「Renesas Autonomy」を構築し、今後も、自動運転社会に貢献するクラウドサービスからセンシング、車両制御までのトータルソリューションの提供を成長の基本戦略に据えている。今後、デンソーは競争力ある車載用システムの実現に向けて、ルネサス社との共同開発を継続するとともに、技術開発を加速していく。