日産車体のホームページ

工場出荷前の完成車検査で無資格者による検査が行われていた日産自動車(西川廣人社長)が、国土交通省の指摘後も1工場で、そのまま無資格者の検査を続けていたことがわかった。19日夜、本社で緊急会見を行う。

無資格者による完成検査は、国土交通省の9月16日の立入検査で発覚した。同社はその後ただちにすべての生産拠点で見直しを実施。「検査体制を改善した」としていたが、その後も、日産車体湘南工場で無資格者による検査が行われていた。社内基準を変更した後の9月20日から発覚するまでの10月11日までの保安基準の要件に合わない検査で、3800台の完成検査証が発行された。国交省の指摘後に実施中の社内調査でわかった。

3800台はリコールはせず、自主回収し、検査資格を持つ完成検査員による正規の検査を終えて、16日に再出荷されたという。

不適切な検査が実施されたのは、完成検査の中でも、タイヤの切れ角が基準内に収まっているかどうかを調べる検査。本来は資格を持つ検査員がハンドル操作を行い、測定器の数字を確認するべきところを、補助検査員が実施していた。資格のある検査員が、補助検査員に指示した。改善後もなぜ同社で不適切な検査が続いたのか。法令知識を有しているべき検査員が、なぜそれに沿った指示をしなかったのか。

19日夜の会見でも一部が語られる見通しだ。また、詳細は来月にも予定される国交省への報告に盛り込まれる。