東京日本橋《撮影 高木啓》

気になるニュース・気になる内幕---今日の朝刊(朝日、読売、毎日、産経、東京、日経の各紙・東京本社発行最終版)から注目の自動車関連記事をピックアップし、その内幕を分析するマスコミパトロール。


2017年10月13日付

●米、ユネスコ脱退発表、来年末「反イスラエル」に反発(読売・1面)

●2年1か月ぶり、ガソリン高値に、134.9円(読売・9面)

●鉄道用品ネットで販売、JR東海開設1時間でほぼ完売(読売・35面)

●トヨタ、源泉徴収漏れ、海外取引の「知財使用料」国税4億円追徴(朝日・1面)

●都市総合力東京が世界3位維持、17年版ランキング(朝日・7面)

●「官製」株高色濃く、21年ぶり水準、アベノミックス効果?(朝日・9面)

●商工中金、全店で不正、トップ引責辞任へ(毎日・1面)

●神戸製鋼改ざん、不正続々対応後手「信頼ゼロに落ちた」、新幹線部品JIS未達進(毎日・7面)

●観光バス異なる需要期、ドライバー地域間融通、国交省検討(産経・11面)

●核心・環境先駆け20年、プリウスEVの波どうする(東京・2面)

●世界最大級豪のソーラーカーレース、東海大4位、雪辱果たせず(東京・7面)

●ホンダ再起へ栄光と決別、マクラーレンとの名門コンビ最後の鈴鹿(東京・22面)

●ダイムラー・エアバスも、神鋼不正、海外は30社超(日経・1面)

●車リサイクル料下げ、経産省、部品の再利用後押し(日経・5面)

●古河をマザー工場に、日野自、海外供給を加速(日経・17面)

●トヨタ、地域別営業体制に、環境変化の大波に備え、収益確保へ足固め(日経・17面)


ひとくちコメント

世界の主要44都市の「経済」や「文化・交流」「交通・アクセス」などを格付けした2017年版の「世界の都市総合ランキング」で、東京が2年連続で3位をキープしたという。森ビルが創設した「森記念財団都市戦略研究所」が発表したもので、きょうの朝日や日経などが取り上げている。

それによると、1位は文化・交流などで総合スコアを大きく伸ばしたロンドン、2位がニューヨーク、3位東京、4位パリ、5位シンガポール、6位ソウルで、前年と順位の変動はない。顔ぶれは変わらなかったが、東京は「交通・アクセス」や「文化・交流」の分野で評価が高く、総合的にはスコアを伸ばし、2位のニューヨークとの差を縮めたそうだ。

ただ、「経済」の分野では、円安の影響や法人税率の相対的な高さを理由に、過去6年1位だった順位が4位に下がったほか、暮らしやすさを評価する「住居」は14位、「環境」も12位と相変わらず低かったという。

東京が「交通・アクセス」で昨年の11位から6位に浮上したが、日経によると「羽田空港で国際線直行便の就航都市数が増えたことなどが寄与した」と分析している。たしかに、空の玄関として羽田空港は様変わりしているが、手荷物が多い利用客が都心までのアクセスにタクシーやリムジンバスを利用した場合の渋滞状況を勘案すれば「高評価」とは言い難い。

また、同研究所では「2020年の東京五輪・パラリンピックを控え、都市開発が進み、今後順位を上げる可能性もある」と指摘したそうだが、昼も夜も拡張・補修工事などで片側通行の道路も多く、車での移動は至難の業。外国人客がレンタカーを利用した場合も「交通標識」は分かりにくい。「TOKYO」が世界のベスト3の大都市と胸を張るにはやや違和感がある。

東京臨海都心《撮影 高木啓》