5月に提携を発表したZFとフォーレシアは、将来の自動運転車に向けた新コンセプトのドライバーシートを共同開発し、「フランクフルトモーターショー」で発表した。
今回開発したシートは、自動運転車向けに「運転時」「リラックス時」「運転以外の作業時」の3つの体勢に対応。作業時はシートがわずかに車室内中央に回転するほか、最大で後方に25度、車室内側に10度傾斜。運転支援から自動運転への過渡期における衝突安全システムに対する新たな提案となる。
両社はこのポジションを実現するため、シートバックを2つのパーツに分割したほか、シートベルトの取り付け位置はシートに統合し、衝突時の体勢に対応して最善なポジションになるよう設計。またポジション変更時は、肩付近にあるベルト取り付け位置が自動的にドライバーの姿勢に合わせて移動する仕組みとなっている。
さらに、シートベルトシステムはヒューマンマシンインターフェイス(HMI)の一部としても機能。必要時には振動などの信号を送り、前方道路への注意や運転操作を促す。衝突時、運転者の肩や頭部を守る新タイプのサイドエアバッグや後席乗員を保護するエアバッグも内蔵する。
両社は「コックピット2025」のキーワードのもと、運転支援機能付き乗用車から完全自動運転自動車に至る、車室内ニーズの変化に対応。ロードマップに基づき、今後数年におけるそれぞれのアプローチとソリューションを明確化し、2022年には自動運転車(レベル3/レベル4)向けの先進的なインテリアシステムを導入する予定だ。
【フランクフルトモーターショー2017】ZFとフォーレシア、自動運転車向けシートを共同開発
2017年09月21日(木) 18時53分
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