パテント・リザルトは6月16日、独自に分類した自動車メーカーの企業を対象に、2016年の特許審査過程において他社特許への拒絶理由として引用された件数を企業別に集計した「自動車メーカー 他社牽制力ランキング2016」をまとめた。
この集計により、直近の技術開発において競合各社が権利化する上で、阻害要因となる先行技術を多数保有している先進的な企業が明らかになる。集計の結果、2016年に最も引用された企業は、トヨタ自動車の8293件、次いで日産自動車の3824件、本田技研工業(ホンダ)の3310件となった。
1位トヨタ自動車の最も引用された特許は、「ワイヤレス給電のコイル」に関する特許で、後発の特許8件の審査過程で拒絶理由として引用されている。企業別ではTDKの2件をはじめ、三菱電機エンジニアリング、東芝、LG INNOTEK、矢崎総業などとなっている。
このほかには、トヨタホームとの共同保有である「複数台の電気自動車やハイブリッド車に対する充電制御」や、ダウ・ケミカルとの共同保有である「リチウムイオン電池用リン酸鉄型正極」に関する特許などが引用された件数の多い特許として挙げられる。2016年に、トヨタ自動車の特許によって影響を受けた件数が最も多い企業はデンソー(472件)、次いで本田技研工業(467件)、マツダ(319件)と続いている。
2位日産自動車の最も引用された特許は、3年連続で「住宅と電気自動車間の電力マネジメントシステム」となり、特許10件の審査過程で拒絶理由として引用されており、企業別ではシャープの2件をはじめ、パナソニック、トヨタ自動車、パナソニック、京セラ、ダイワハウスなどとなっている。
このほかには「走行パターン生成装置」や「電気自動車用状態表示装置」に関する特許などが引用された件数の多い特許として挙げられる。2016年に、日産自動車の特許によって影響を受けた件数が最も多い企業はトヨタ自動車(487件)で、本田技研工業(262件)、デンソー(210件)、マツダ(116件)と続いている。
3位本田技研工業の最も引用された特許は、「携帯機器と連携した車載機器を用いてコンテンツを自動的に投稿するためのシステム」で、特許9件の審査過程で拒絶理由として引用されている。企業別では、アルパインの3件、ミックウェアの2件をはじめ、NEC、トヨタ自動車、アイシンAW、コナミデジタルエンタテインメントとなっている。
ほかには「船舶用水冷エンジンの発電装置」に関する特許や、「電動車両への電力供給装置」に関する特許などが引用された件数の多い特許として挙げられる。2016年に、本田技研工業の特許によって影響を受けた件数が最も多い企業はトヨタ自動(378件)で、デンソー(168件)、マツダ(114件)、スズキ(111件)と続いている。
自動車メーカー『他社牽制力』ランキング…トップ3はトヨタ、日産、ホンダ
2017年06月16日(金) 13時00分
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