by 千葉匠 on 2021年06月23日(水) 11時30分
『その1』ではブラックベルトと呼ばれるフロントフェイスのアイデンティティに焦点を当てて、三菱ふそうのデザインを率いるべノア・タレックに話を聞いた。今回はそこからもう少し未来に、話題を広げたい。
◆ゼロエミッションの未来に向けて
『その1』でタレックは「デザインを変えるのは、技術や効率性の観点で意味があるときだけだ」と語った。モデルチェンジしてもドアはキャリーオーバーという例が多いトラックの世界で、ドアを新開発する必然性が生じるとした・・・
ニュースを読む
by 千葉匠 on 2021年06月09日(水) 19時00分
“ふそうブラックベルト”をご存知だろうか? 三菱ふそうトラック・バス(以下、三菱ふそう)のアイデンティティを表現する黒い帯状のグリル。2017年発売の小型電動トラック『eeキャンター』で最初に採用した後、18年10月には小型バス『ローザ』に、19年2月に大型観光バス『エアロクイーン』に、そして20年10月には小型トラック『キャンター』に、相次いで展開されてきた。
トラック/バスの業界で、一貫したイメージをこれほど明快に表現するのは珍し・・・
ニュースを読む
by 千葉匠 on 2021年05月19日(水) 11時30分
ボルボは5月11日、エクステリアデザインの新しいディレクターにT.ジョン・メイヤーが就任したことを発表した。これまで同職にあったマクシミリアン・ミッソーニは、兼任していたポールスターのデザインディレクターに専念する。メイヤーとはどんなデザイナーなのか? そしてこの人事にはどんな意味があるのか?
◆コンセプト・クーペの作者
「彼の業績がすべてを物語っている。電動化するボルボの未来に向けて、チームを引っ張っていくのに最適な人材だ」と・・・
ニュースを読む
by 千葉匠 on 2021年03月19日(金) 12時00分
1999年秋から日産デザインを率い、2017年3月末に退職した中村史郎。その後の活動が、ようやく明らかになった。悠々自適どころか、日米中を股にかけて新たなデザインビジネスを展開しているというのだ。
◆代官山に新スタジオ
「自分の作品を残そうとは思っていない。将来のリーダーになるデザイナーを育てるのが、ここのひとつの狙いだ」
「ここ」というのは、東京・代官山の「SNデザインプラットフォーム=略称SNDP」のこと。今年1月に稼働開始・・・
ニュースを読む
by 千葉匠 on 2021年02月25日(木) 15時37分
ジャガー・ランドローバー(JLR)の新グローバル戦略「REIMAGINE」。2月15日にティエリー・ボローレCEOが発表した内容のなかで、製品視点で注目したいのは次の4点だ。
・2025年からジャガーはオールEVの高級車ブランドになる。
・開発中のXJ後継車は新しいラインナップには含まれない。
・今後5年間でランドローバーは6車種にピュアEV仕様を展開し、その第一弾は2024年に発売する。
・2030年までに全車種でEVを選べるように・・・
ニュースを読む
by 千葉匠 on 2021年02月15日(月) 11時45分
銀座四丁目交差点に面した「日産クロッシング」に、『GT-R50 by Italdesign』が3月末までの予定で展示されている。『GT-R NISMO』がベースとはいえ改造車ではなく、イタルデザインが生産するニューモデル。50台限定という超少量生産モデルだ。
◆イタルデザインのビジネス拡大
イタルデザインはご存知のように、北イタリア・トリノを本拠とするカロッツェリア。1968年にデザイナーのジョルジェット・ジウジアーロとエンジニアの・・・
ニュースを読む
by 千葉匠 on 2020年12月18日(金) 20時00分
ホンダの新型『N-ONE』。インテリアがほぼ全面刷新なのに対して、エクステリアはフロントとリヤを変えただけのマイナーチェンジだ。なぜ変えなかったのか? いやいや、これは当然の帰結。なぜ私がそう考えるのかをお伝えするために、まずは昔話から始めたい。
◆2代目MINIが証明した仮説
あれはBMWの初代MINIがデビューしてまもない、2001年のジュネーブショーのことだった。当時BMWのデザインを統括していたクリス・バングルに、「次世代・・・
ニュースを読む
by 千葉匠 on 2020年10月23日(金) 11時30分
◆EVを活かして初代シビックの面影
EVというだけでなく、『ホンダe』は話題豊富なクルマだ。インパネに並ぶワイドなディスプレイ、音声認識システム、CMS(カメラモニタリングシステム=いわゆるミラーレス)、ポップアップ式のドアハンドル…等々、世界初ではないにしても目新しいアイテムに事欠かない。いつの頃からかホンダが忘れていた進取の気風の伝統が、ホンダeで復活したように思えるのは嬉しいことだ。
かつてのチャレンジングなホンダに憧れた世・・・
ニュースを読む
by 千葉匠 on 2020年04月24日(金) 12時00分
『フィット』と『ヤリス』はインテリアデザインも対照的だ。どちらも水平基調のインパネで左右方向の広がり感を表現し、メーターがデジタルディスプレイという点も共通するが、似ているのはそこまで。では、どこがどう違うのか? その要所を確認し、両車のコンセプトの違いを探ってみよう。
◆フィットは爽快なバイザーレス
新型フィットはメーターバイザーがない。これは大きな特徴だ。おかげでインパネ上面はフラット。実際には微妙に凸の曲面だし、左右対称の曲・・・
ニュースを読む
by 千葉匠 on 2020年04月14日(火) 12時00分
◆ヤリスは「黒豆」
新型トヨタ『ヤリス』のプロジェクトチーフデザイナー=PCD、中嶋孝之氏は2014年秋にその職を任命された。「最初にひらめいたのは、かつてヨーロッパで見た初代ヤリスだった」と彼は当時を振り返る。
「丸っこくて、凝縮感があって、艶やかなフォルムに街並みがきれいに映り込む。ああいうカタマリ感、凝縮感を実現したいと考えた」
デザインコンセプトの立案は年をまたぐ作業だった。凝縮感があって艶やか---年末年始の休暇に入っ・・・
ニュースを読む
1年間で20000km程走ったが、燃費平均は29.3km。リッター25k...[ 続きを見る ]