
名車『スカイライン』を生み出した自動車メーカー、プリンス自動車の全貌を詳細にまとめた唯一無二の書籍、『プリンス自動車の光芒 1945-1969』がグランプリ出版から発行された。著者は桂木洋二氏。
日産自動車の前身のひとつ、プリンス自動車は、立川飛行機と中島飛行機の航空技術者が中心となって設立された。独自の技術力を生かし、数々の先駆的な自動車を開発し、レースの舞台でも大活躍した。特に1960年代にレースで活躍した「スカイラインGT-R」や「R380」などの高性能車は、今でも多くの自動車ファンに愛されている。
しかし、プリンス自動車の歴史を知る人は次第に少なくなってきている。かつての生産拠点であった村山工場も2002年に閉鎖され、取り壊された。青梅街道沿いにあった荻窪の本社も、現在は普通の日産の販売店となり、昔の面影はほとんど残っていない。
本書は、著者の長年の取材を基に、プリンス自動車の誕生から終焉まで、その栄光と苦難に満ちた足跡を多数の図版とともに解説している。2021年刊行の『プリンス自動車の光芒 増補二訂版』をベースに、日産自動車が創立90周年を迎えたのを機に、カバーを一新した新装版だ。







