ブガッティ W16 ミストラル《photo by Bugatti》

ブガッティは7月9日、W16気筒エンジンを搭載する最後のモデルとなる新型ロードスター、『W16ミストラル』の開発が最終段階に入った、と発表した。

ブガッティはパフォーマンスロードスターの歴史において、100年以上にわたる革新を続けてきた。伝説的な「タイプ35」から象徴的な『ヴェイロン・グランスポーツ・ヴィテス』まで、デザインと性能の限界を押し広げてきた。最新のモデルのW16ミストラルもその一環だ。

W16ミストラルは、2015年以来初のオープントップモデルであり、ブガッティのW16エンジンの最後のモデルでもある。このプロジェクトの重要性とブガッティの高い基準を維持するため、ミストラルのテストプログラムは徹底的に行われている。

W16ミストラルの中心には、アイコニックなW16エンジンがあり、新たに精密に調整された空力特性と完全に再設計されたモノコックが組み合わされている。これらの要素を融合させ、420km/hを超えるトップスピードを実現するためには、極めて高度なバランスが求められる。

ブガッティは、性能、安全性、耐久性の最高基準を提供するため、ミストラルのデザインのあらゆる側面を慎重に評価してきた。現在、W16ミストラルは最終評価段階に入っている。

クラッシュテストはすでに完了しており、新しいモノコックデザインが衝突時に乗員を保護できることが確認された。これらのテストは、北米やヨーロッパなどの市場での認証を取得するために不可欠な国際的な安全基準に準拠したものだ。

また、空力評価では、W16エンジンとそのトランスミッションはダイナモメーターでのテストを経て、期待される性能を発揮することが確認された。現在、ブガッティはミストラルのプロトタイプを様々な走行条件下での性能を分析するための一連のテストにかけている。これらのテストでは、安全性、排出ガス、耐久性、運転性が評価されている。

ロードテストは徹底しており、プロトタイプ2だけでもすでに3万2000kmの距離を走破している。これにより、ミストラルの適応性と耐久性が示されている。今後、さらに5000kmのテストコース走行が追加され、合計で4万kmに達する予定だ。

最も挑戦的なテストの一つは、W16ミストラルのトップスピードの検証だ。420km/hを超える速度に達するための適切な場所を見つけることが課題となっているが、ブガッティはミストラルが記録を破り、期待を超えると確信している。

W16ミストラルの開発テストを通じて、ブガッティは性能基準を満たすだけでなく、安全性と信頼性においても新たな基準を設定することを目指している。W16ミストラルの生産は、2024年後半にブガッティの本拠地であるフランス・モルスハイムで開始される予定だ。

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