カロッツェリア…大阪オートメッセ2024《写真撮影 箱崎太輔》

カーオーディオ、カーナビの総合メーカーであるパイオニアが、大阪オートメッセ2024では原点であるオーディオにスポットライトを当てた展示を展開して比較試聴コーナーも盛況であった。

カロッツェリアブランドの「楽ナビ」を搭載したトヨタ『ハイエース』、「サイバーナビ」を搭載した三菱『デリカD:5』が並ぶパイオニアブース、さらにはドライビングパートナーである「NP1」のデモなどを展開。盛りだくさんな機器類を揃えた華やかなブースとなった。そんな3台のデモカーが展示されたブースの奥に設置されていたのがサブウーファーを聴き比べるためのデモボードだった。

かつては設置率も高かった時代もあったが、近年はスペースの問題もありサブウーファーを追加する文化が薄れているのは事実。そんな風潮を打破すべくパイオニアが設置したのがこのデモボードだ。サイズやボックス構造の異なる3機種のサブウーファーを用意、スイッチ切り替えで聴き比べられるデモボードを公開した。最上段にはコンパクトモデルで最大の売れ線モデルとなっているTS-WX140DAを設置。中段にはパイオニアグローバルシリーズのTS-WX300TAを、さらに下段には同じくパイオニアグローバルシリーズのTS-WX1220AHを設置した。それぞれを切り替えて聴き比べると低音の鳴りっぷりや深みはまったく違っているのがわかる。

サブウーファーは低音を再生するだけのスピーカーユニットであると考えているユーザーも多いが、実は中高域にも影響するのは実際に鳴らしてみると良くわかる。サブウーファーを追加すると再生している低音とは別に倍音によってサウンド全体に影響を及ぼすことになる。“音の厚みがもの足りない”といった不満があるならば、フロントスピーカーの交換はもちろん効果的なのだが、取り付けた“効果がわかりやすい”サブウーファーの追加からははじめてみるのも良いだろう。フロントスピーカーのように“交換”ではなく“追加”することで、これまで鳴っていなかった帯域を再生できるようになるのもサブウーファーのメリットでもある。

早速、デモボードの切り替え試聴を体感してみた。まずはもっとも小型のTS-WX140DA、20cm×13cmの振動板とコンパクトなエンクロージャーを持つので設置性が高いモデル。それでも低音の厚みもしっかり表現、音の厚みがぐんとアップするのを体感できる。

次に中段に置かれているTS-WX300TAに切り替えると低音が一変。ぶわーっと厚く太いベースサウンドが再生されるのがわかる。周囲の来場者がぱっと注目するほどの音が再生された。30cmのユニットと円筒形(バズーカタイプと呼ばれることもある)の組み合わせは音圧が出やすいと言われる定番の形状。バスレフ型のボックスなのも低音の迫力を増している要因になっているだろう。

そしてもっとも大型のTS-WX1220AHに切り替えるとさらに音圧はアップ。身体に感じる低音はコンサートホールやライブハウスで聴くサウンドに近づいていると言っても過言では無いだろう。聴き慣れてくると低音はこの程度出ているのが普通だとさえ思えてくるバランス。30cm×2発のサブウーファーユニットを搭載している余裕がそんなサウンドを生み出しているのだ。

このように、実際にその音を聴くとサブウーファーの効果を思い知ることになる。積載できるスペースの問題は残るものの、車内スペースを使ってでもこの音が欲しいと思うユーザーも必ずいるはず。音楽性豊かにオーディオを楽しむには実は欠かせない低音再生、音のイメージが一変するサブウーファーを体感するコーナーは来場者の低音への先入観を大きく変えることになったようだ。

カロッツェリア…大阪オートメッセ2024《写真撮影 箱崎太輔》 カロッツェリア…大阪オートメッセ2024《写真撮影 箱崎太輔》 カロッツェリア…大阪オートメッセ2024《写真撮影 箱崎太輔》 カロッツェリア…大阪オートメッセ2024《写真撮影 箱崎太輔》 カロッツェリア…大阪オートメッセ2024《写真撮影 箱崎太輔》 カロッツェリア…大阪オートメッセ2024《写真撮影 箱崎太輔》 カロッツェリア…大阪オートメッセ2024《写真撮影 箱崎太輔》 カロッツェリア…大阪オートメッセ2024《写真撮影 箱崎太輔》 カロッツェリア…大阪オートメッセ2024《写真撮影 箱崎太輔》 カロッツェリア…大阪オートメッセ2024《写真撮影 箱崎太輔》 カロッツェリア…大阪オートメッセ2024《写真撮影 箱崎太輔》