「カーオーディオ・プロショップ」にて製作された「サブウーファーボックス」の一例(製作ショップ:ゼプト<北海道>)。Photo by 太田祥三

カーオーディオ機器を自ら装着してみたいと考えているドライバーに向けて、そのコツを解説している当コーナー。現在は「サブウーファーボックス」の自作の仕方を説明している。今回は、仕上げ方について解説していく。

さて、「サブウーファーボックス」には、全体にレザーやカーペット等の生地が貼られることが多い。見た目を良くするためだ。とはいえDIYで製作する場合には、見た目にはこだわらないという選択肢もある。要は良い音がすれば良いわけなので、カッコ良く仕上げることに労力を注がなくてもOKだ。

しかし、見た目をキレイに仕上げることまでを製作作業だと考えるなら、生地を貼ってルックスの完成度を上げよう。

では、生地の貼り方を説明していこう。その手順はざっと以下のとおりだ。まずは1枚の大きな生地にて、ボックスの3面を1枚貼りする。つまり底面は外からは見えないのでそこには生地を貼らなくて良い。側面、バッフル面(サブウーファーの取り付け面)、反対側の側面、この3面にまずは貼り付けよう。

ちなみに、貼り始めと貼り終わりの部分は、底面にかかるようにして(折り込むようにして)貼ることをお忘れなく。

また、サブウーファーを取り付ける穴の部分は、生地を貼った後から板の厚み分のノリシロを残した上で丸くくり抜く。その上でノリシロとなる部分に切り込みを入れて、取り付け穴の側面部分に貼り込んでいく。

さらには各面の左右の部分も1cmとか1.5cmとかはみ出させておき、そのはみ出ている部分を生地が貼られていない面に折り込んで処理する。

で、問題は、生地が貼られていない残りの2つの面をどうするかだが……。

ちなみに、生地が貼られていない残りの面に直接生地を貼るべきではない。継ぎ目が見えてしまうからだ。なのでその面には、「化粧板」を装着しよう。側面と同じサイズに木材を切り出し、そのボードの表面に生地を貼り付けて「化粧板」を製作する。そしてそれを側面に貼り付ければ、「サブウーファーボックス」全体をキレイに仕上げられる。

なお「化粧板」の角は、生地を貼る前にヤスリで削って丸く落としておきたい。ちなみにいうと、「トリマー」と呼ばれる電動ハンドツールを用意すると、板の角を丸く仕上げる作業を簡単に行える。また「トリマー」があると、このような「面取り」作業のみならず、型を使って任意の形の板を切り出すことも容易に行えるようになる。木工作業をさまざま行いたいと思っていたら、「トリマー」もあると便利だ。

今回は以上だ。次回は車両への固定方法について解説する。お楽しみに。