青木さん《写真撮影 永松巌》

念願のカーオーディオシステムが4月に完成。6月、石川県こまつドームで行われた「ヨーロピアンサウンド・カーオーディオコンテスト」に、「ユーザープロフェッショナルCコース」で初エントリーされた青木さんの物語を紹介しよう。

「ハイクオリティサウンドとの出会いはカーキュリティの購入から始まったんです」と語る。新車のトヨタ『ノア』を購入を機に愛車を守りたいという思いから、敦賀市にお店を構えるマリノサウンドに取り付けを依頼。ショップデモカーを聴き、そのサウンドの素晴らしさに驚いたそうだ。昔からカーオーディオに興味があったというが本格的なシステムの体験は初めてで、ショップの勧めもありハイエンド領域を凌駕するシステムが出来上がる。

◆キャビニティの確保や質感を損なうことなく
高品位なコンポーネントをチョイスして装着!
トヨタ純正、ディスプレイオーディオをそのままにコンポーネントをスマートに融合させるという思いが当初からあったそうで、車内の質感をそのままに、かつキャビニティを損なわない仕様とする。サウンド面では的確な音場創りとハイレゾ音源をシャープに引き出すため、フロント3ウェイ+サブウーファーとしたマルチ4ウェイシステムを構築。この構成はプロショップ業界では定石となっている。

スピーカーはモレル製で統一化を図る。フロントまわりはピッコロll/ツイーター、CDM880MKll/ミッドレンジ、そしてミッドバスはイレイトMW6Tiをドア純正位置にセット。サブーファーはリアラゲッジ(床下)に10インチのウルティモTi104を1発ビルトイン。フロア面はしっかりとした板を使用、ユーティリティを重視したデザインとなり、使うオーナーに優しいインストールの好例といえるだろう。

一方、再生系はデジタルオーディオプレーヤー(以下DAP)ソニー・NW-WM1AMkllを導入。運転席下に装着のデジタルシグナルプロセッサー(以下DSP)とデジタルで結ばれる。ヘリックス・P-SIX DSPMKllは6chアンプ内蔵型で1chあたり120Wと十分なパワーがあり、個々のユニットを精緻にドライブすることが可能だ。

ドアスピーカーはインナーバッフル仕様でミッドバスユニットの装着に際してMDFを重ねて強度を保持。またユニット接合部にM&Mデザイン・PCD-1アルミスペーサーを抱き合わせて使うことで安定した中低音再生の向けた工夫が施されている。なおスピーカーケーブルはM&Mデザイン・SN-MS1800llをセレクト。線材は良質なOFCの使用により音質はナチュラル傾向でシースは柔らかく使いやすく、コストパフォーマンスに優れている。

◆音楽好きならカーオーディオの楽しさがきっと分かるはず
「音楽好きならカーオーディオの楽しさがきっと分かるはず」とインストーラーの岩崎氏は語る。ユーザーの音楽の好みや、ときには音色の傾向を尋ねることもあるそうだ。音楽ファンからコンペティションを目指すマニアまで、氏は常に高みを目指し、確実な取り付けはもちろん、DSP各部の調整、そして試聴を繰り返すことでプロの水準が達成される。ノアのオーナー、青木さんが気に入っているところはサウンドクオリティと迫力、フロントステージに広がる臨場感と、音創りにご満悦の様子。日々のドライブ、カーオーディオは欠かせないアイテムとなっているに違いない。

トヨタ・ノア《写真撮影 永松巌》 ノアの車室内の質感を損なうことなく、またディスプレイオーディオとの融合を図る取り付けの好例《写真撮影 永松巌》 精彩な音色を奏で豪華な組み合せ。ピッコロllとCDM-880MKllをAピラーにスマートにセット《写真撮影 永松巌》 ドア内部は制振処理とインナーバッフル使用により、イレイトMW6Tiの能力をしっかりと引き出す《写真撮影 永松巌》 メインとなる再生プレーヤーはウォークマン NW-WM1AMIIをセレクト《写真撮影 永松巌》 コンソール中央奥の隙間スペースを活用。P-SIX DSP MKllの操作部ダイレクターをセット《写真撮影 永松巌》 ラゲッジルームは一見、そのままに見えるが床板は強化され、左手前にサブウーファーをビルトイン《写真撮影 永松巌》 超低域(80Hz以下)を補うためウルティモTi104を搭載。駆動アンプはカロッツェリアPRS-D800を使用《写真撮影 永松巌》 運転席の下、空きスペースを利用しP-SIX DSP MKll装着。フロント3ウェイをマルチドライブする《写真撮影 永松巌》