「パワードサブウーファー」の一例(カロッツェリア・TS-WX140DAX10)。Photo by カロッツェリア

カーオーディオアイテムを自分で取り付けてみたいと考えているドライバー諸氏に向けて、それを実践する上でのコツや注意事項を説明している当シリーズ。現在は、低音再生のスペシャリストである「パワードサブウーファー」の設置におけるポイントを解説している。

今回は、固定方法について説明していく。結論から入ろう。「パワードサブウーファー」の固定法のスタンダードはズバリ、「面ファスナー(いわゆるマジックテープ)」にての固定だ。「パワードサブウーファー」はシート下に取り付けられることが多いが、その際には本体の底面に「面ファスナー」が貼り付けられて、それにて車両のカーペットに密着させるというやり方が実行されることがもっとも多い。

ちなみにいうと、「カーオーディオ・プロショップ」に「パワードサブウーファー」の取り付けを依頼する場合にも、この方法が取られることがかなり多い。なぜならこの方法がもっともコストがかかりにくいからだ。「パワードサブウーファー」は導入のハードルが低いことが利点であり、ゆえにインストール費用もできる限り縮小させたいと考えられることが多い。その考えに従うと、固定方法はこれがベストとなる。

しかし、音的に有利な方法は別にある。それは、「固定用のボードを敷く」というものだ。さて、これはどのようなやり方なのかというと……。

実践手順は以下のとおりだ。まずはある程度厚みのあるボードを用意して、それを車両のカーペットの下で鉄板に直にビスにて固定する。そうしてその上にカーペットを被せ、カーペットもろとも「パワードサブウーファー」をビス留めする。これにて完了だ。

このようにすると「パワードサブウーファー」ががっちりと固定されるので、振動板を動かそうとするエネルギーをロスしなくなる。ちなみに「パワードサブウーファー」のみならずスピーカーはすべて、強固に取り付けることがより良い音を得るためのポイントとなる。それはここでも同様なのだ。

ところで、そもそも「面ファスナー」にて固定するのが向かないケースもある。それは、車両のカーペットが「面ファスナー」にくっつかないタイプである場合と、「パワードサブウーファー」を設置したい箇所のフロアが凸凹している場合だ。特に後者の場合には、「パワードサブウーファー」が傾いたり不安定になりがちだ。音的にも安全性的にも上手くない。そうであったら「固定用のボード」を使うことを検討すべきだ。

今回はここまでとさせていただく。次回は、「ゲイン設定」について説明する。乞うご期待。