ルノー 4エバー・トロフィ《photo by Renault》

ルノーは5月22日、次世代Bセグメント電動SUVを提案するコンセプトカー、ルノー『4エバー・トロフィー』(Renault 4EVER Trophy)の新仕様を、フランスで開幕する「全仏オープンテニス2023」で初公開する。5月12日、ルノーが発表した。

◆オリジナルのルノー『4』に着想を得たブルーで塗装
4エバー・トロフィーの新仕様では、そのレトロな魅力を際立たせるために、1962年に発売されたルノー『4』のボディカラーに着想を得た色を採用した。この淡いブルーは、「イル・ド・フランス・ブルー」と命名されている。

また、ルーフストラップ、シールド、サスペンション、ホイールエンブレムには、蛍光イエローのアクセントが添えられた。洗練されたハイテクデザインに仕上げるのが狙いという。

なお、このイエローは、「全仏オープンテニス」を象徴するテニスボールへのオマージュだ。4エバー・トロフィーのオフロードスピリットを強調し、オリジナルモデルの特徴を反映させているという。

◆ルノー日産三菱アライアンスの「CMF-BEV」車台がベース
オリジナルのルノー4は、世界100か国以上で800万台以上が販売された。これをオマージュした4エバー・トロフィーは、オフロード仕様。これは1997年、人道目的のラリーとしてモロッコで開始された「4Lトロフィー」の25周年を祝福するためだ。

4Lトロフィーは学生のみが参加できた。当時のルノー4をベースにしたラリー仕様車には、1台につき50kgの文房具などを積載した。この文房具を、モロッコの子ども達に届けた。

4エバー・トロフィーのボディサイズは、全長4160mm、全幅1950mm、全高1900mm、ホイールベース2570mm。タイヤサイズは大径の255/55R19として、足元の逞しさを演出した。車台は、ルノー日産三菱アライアンスがBセグメントのEV向けに開発した「CMF-BEV」プラットフォームをベースにしている。

◆カーボンファイバー製ルーフにスペアタイヤ
4エバー・トロフィーのカーボンファイバー製ルーフにはスペアタイヤ、テールゲートにはスコップとワッフルボードが搭載された。車体下側のプロテクションパネルは、ホイールアーチに20cmのクリアランスを確保する設計だ。また、シャシー中央部に搭載されたバッテリーを保護するために、アンダーボディが強化されている。

4エバー・トロフィーの4輪には、コンプレッサーが装備されている。これにより、車内からタイヤ空気圧を調整することができる。

筋肉質なエクステリアは、オリジナルモデルとのスタイリング上のつながりを表現した。ボンネット、バンパー、リア部分の角度を持たせたシルエットが特長だ。リアタイヤのすぐ上には、角が丸い台形のサイドウインドウを配置した。フロントサイドは、ライトもマーカーもなく、むき出しのまま。ウィングはホイールアーチの上にあり、シールドまで伸びている。

◆将来の市販車はフランスで製造される予定
ルノー4の象徴的なワイドグリルに新たな解釈を加えた。丸いランプを組み込み、マトリクスLEDライトを装備する。この革新的なライトは、車両に強いアイデンティティを与えているという。

4エバー・トロフィーのデザインをベースにした将来の市販車は、オリジナルモデルと同様、フランスで製造される予定だ。CMF-BEVプラットフォームを使用するすべての車両は、フランス北部のルノーの電動化拠点「ElectriCity」で組み立てる予定、としている。

ルノー 4(1974年、セネガル)《Photo by Michel HUET/Gamma-Rapho/ゲッティイメージズ》 ルノー 4エバー・トロフィ《photo by Renault》 ルノー 4エバー・トロフィ《photo by Renault》 ルノー 4エバー・トロフィ《photo by Renault》 ルノー 4エバー・トロフィ《photo by Renault》 ルノー 4エバー・トロフィ《photo by Renault》 ルノー 4エバー・トロフィ《photo by Renault》 ルノー 4エバー・トロフィ《photo by Renault》 ルノー 4エバー・トロフィ《photo by Renault》 ルノー 4エバー・トロフィ《photo by Renault》