「パワードサブウーファー」の一例(カロッツェリア・TS-WX70DA)。Photo by 太田祥三

クルマDIYを楽しむドライバーが増えていて、カーオーディオユニットがDIYにて取り付けられることも増加傾向にある。当連載では、そういった方々に向けてサウンド機器の取り付け作業におけるコツや注意事項を説明している。

さて今回は、「パワードサブウーファー」を取り付ける際の「電源配線」について説明していく(「電源配線」は基本的に、その他の配線作業が終わった後に実行する)。

で、電源配線にて問題となるのは「プラス電源をどこから取るか」だ。ちなみに音のことを考えるなら、車両のメインバッテリーから直接引き込むのがベストだ。しかし、必ずしもそうしなくても良いケースもある。例えば、もしも製品の取り扱い説明書の電源配線に関する記載の中で「10A以上の常時電源を取る」と書かれていたとするならば、「10Aが確保できるのであれば車両内から取って良い」、と判断できる。

ところで「常時電源」とは何かというと、読んで字の如く「常に電気が流れている電源」だ。つまり、エンジンを切ってもキーを完全にオフにしても電気の供給を受けられる電源のことを指す。クルマの電装品の中にはエンジンを切ると動かなくなるものが多くあるが、例えば電動スライドドアやハザードランプ等、エンジンを切っても(キーを完全にオフにしても)使用できるものもある。そういった電装品は基本的に電気を、「常時電源」から得ている。

なので例えば車両のヒューズボックスを確認して、「常時電源」が来ていてしかも規定のA数が確保できるものが見つかれば、そこから電源を取るのも1つの手となる。

なお基本的に「パワードサブウーファー」には「リモート」という配線も備わっていて、それも接続しなくてはならない。これを配線することで、「パワードサブウーファー」のオン/オフを自動で行えるようになる。逆にこの配線を忘れてしまうと、エンジンオフ時にも常に「パワードサブウーファー」に電源が供給されることとなり、バッテリーが簡単に上がってしまう。

ちなみに「リモート」は、メインユニットの裏から取れることが多い。しかし純正のメインユニットのように「リモート」の配線が出ていないこともある。そうであったら「ACC電源」を接続しよう。ただし当配線も、規定のA数が確保できるところから取ることをお忘れなきように。

または、「オートパワーオン」の機能が搭載されている「パワードサブウーファー」では、ハイレベルインプットにてスピーカー出力を取り込む場合に、音楽信号を受けたときに自動で起動する。なので当機能を活用する際には、「リモート」の配線は不要だ。ただし、メインユニットのタイプによってはこれが効かない場合もあるので、そのときは「ACC電源」を配線しよう。

今回は以上だ。次回も「電源配線」に関した説明を続行する。乞うご期待。