「パワードサブウーファー」の取り付け例(製作ショップ:ガレージショウエイ<高知県>)。Photo by 太田祥三

「クルマDIY」を楽しむドライバーが増えている。そんな方々に向けて、カーオーディオアイテムの取り付け方を紹介している当コーナー。現在は、「パワードサブウーファー」の取り付け方を説明している。今回も前回から引き続き、「信号配線」のコツを解説する。

車内では、ドアに取り付けられるスピーカーの口径的な問題により、超低音が不足しがちだ。ドアには最大でも17cmクラスの大きさのスピーカーまでしか取り付けられず、その大きさでは超低音のスムーズな再生は難しい。しかし超低音再生のスペシャリストである「サブウーファー」を使えば、その状況を改善できる。そして中でも、サブウーファーユニットとボックスとパワーアンプとが一体化している「パワードサブウーファー」を使えば、比較的にイージーに低音強化を実行できる。

で、前回は、メインユニットに「外部音声出力(プリアウト)端子」が備わっている場合の「信号配線」のやり方を説明した。そうであれば、それと「パワードサブウーファー」の音声入力端子とを「ラインケーブル(RCAケーブル)」にて繋げば、「信号配線」を完了できる。

しかしメインユニットの中には「外部音声出力端子」を持たないモデルが少なからずある。今回から数回に渡っては、はその場合の「信号配線」のやり方を説明していく。

その場合には、「パワードサブウーファー」の「ハイレベルインプット(スピーカー入力端子)」に、「スピーカー出力」を接続すればOKだ。なお「ハイレベルインプット」とは、メインユニットに内蔵されているパワーアンプにて増幅された後の音楽信号を入力するための端子だ。これを活用すると、「パワードサブウーファー」内で一旦その信号が微弱な状態に戻され、その信号にて超低音が再生されることとなる。

なおこのような配線を行うにあたっては、「スピーカー出力」を“どこから取るか”が問題となる。メインユニットの「スピーカー出力端子」から各スピーカーへと繫がっているスピーカーケーブルのどこかしらで分岐させれば良いのだが、それを行う場所を間違えると、最悪「パワードサブウーファー」が鳴ってくれない。

そのようなことが起こり得る理由は以下のとおりだ。各スピーカーへと繫がっているスピーカーケーブルには、そのスピーカーを鳴らすための信号しか流れていない場合が有り得る。配線のどこかしらに信号の「帯域分割」を行うための何らかのメカが組みこまれていることがあり、そうであるとツイーターには高音信号だけしか流れていなかったり、ドアスピーカーには超低音がカットされた後の信号が流されていたりする。そのようなケーブルから信号を分岐させて取り込んでも、その中には超低音の情報は入っていない。

では、どこから信号を分岐させれば良いのかというと……。それについては次回の記事にて詳しく解説する。次回の当コーナーも、お読み逃しのなきように。