市販「メインユニット」の一例(カロッツェリア・サイバーナビ)。Photo by カロッツェリア

カーオーディオ機器を自分で取り付けてみたいと思っているドライバー諸氏に向けて、作業の“勘どころ”を紹介している当連載。現在はメインユニットの交換作業に関するポイントを説明している。

さて、ここまではメインユニットを交換できるか否かの見極め方から、周辺パネルを外す際のポイント、そして配線作業のコツまでを紹介してきた。それに続いて今回は、配線作業における細かな注意事項を説明していく。

メインユニットを換える作業を行うときには、車両のメインバッテリーのマイナス側のターミナルを外しておくことも重要なポイントだ。そうしておけば、作業中に「ショート」が起こらない。ただし、バッテリーのターミナルを外すと、車両の電装品の設定等がリセットされることがある。そうなる可能性は頭に入れておこう。なお、ディーラー等で相談して、または車両の取説をよく読んで、愛車においてターミナルを外すことで起こり得ることを調べておくと安心だ。

続いては、メインユニットの「マイナス電源線(アース線)」について説明したい。プラス側の電源線やスピーカー線等は基本的に、前回までに説明してきた「変換ハーネス」の中に含まれるのだが、「マイナス電源線」は単独でクルマのボディの金属部分に接続することとなる。というのも、クルマは配線を簡略化するためにボディがマイナス側のケーブルの役目を果たしている。なのでメインユニットの「マイナス電源線」は車両側の配線に接続するのではなく、ボディに接続すればOKだ。

ちなみに、メインバッテリーのターミナルを外しておく必要があるのも、ボディがマイナス線の役目を負っているからだ。マイナス側のターミナルを外しておけば、ボディには電気が流れなくなる。

ところで「マイナス電源線」は、塗装されているところに接続するのはNGだ。通電しないからだ。そして、サビていたり汚れていたりしても上手くない。そうであったらサビを落として汚れも取った上で接続しよう。

なお基本的には、取り外すメインユニットの「マイナス電源線」が装着されていた場所に接続すれば良い。金属部分に開いているネジ穴に、「マイナス電源線」の先端の平形端子部分をネジにて固定する。

また、交換するメインユニットがAV一体型ナビの場合は、配線すべきコード類がたくさん存在することとなる。例えば地デジのアンテナ線、GPSアンテナ線等々もセッティングする必要がある。で、これら電波を拾うためのコード類は、他のコード類とは可能な限り離して配置するのが鉄則だ。他の配線にノイズが乗ってしまいかねないからだ。ましてや他のコードと束ねることは御法度だ。ご注意を。

今回は以上だ。次回も細かな注意事項を説明していく。乞うご期待。