国際福祉機器展のGuidosimplex Japanブース。《写真撮影 関口敬文》

10月7日まで、福祉機器や福祉リハビリ関連の展示会『国際福祉機器展H.C.R.2022』が東京ビッグサイトで開催されている。Guidosimplex Japan(グイドシンプレックスジャパン)のブースには、ステアリングシステムや、アクセルやブレーキといったコントロールシステムが展示されていた。

Guidosimplex社はイタリアで60年以上の歴史と実績を持っている自動車補助装置のメーカー。製品の信頼性と企業姿勢に高い評価を受け、主要自動車メーカーから運転補助装置の『純正品』として採用されているものもある。また障がい者スポーツ大会(FISAPS)なども開催するなど、社会的支援を積極的に行っている。日本でも車いすバスケットボール日本代表の鳥海連志選手や、レーシングドライバーの青木拓磨選手のスポンサーを行うなど、積極的な支援活動が行われている。

ブースには、さまざまなアクセル・ブレーキのシステムが展示されていた。ステアリングに直接取り付けられているようなアクセルシステムもあれば、別体としてレバーのような形をしたアクセルシステムなど、利用者が好みに合わせて使えるように幅広いラインナップになっていた。なかには鳥海連志選手が実際に使っている『ツイストレバー 36200』の展示もあった。こちらはレバーを下げるとアクセルになり、押すとブレーキになるといったシステム。アクセル操作中でもブレーキが作動できるのが特徴で、電気式ツイストレバーは電気信号でアクセル開度を操作するため、軽い力で操作できるのもポイント。ほかにも、ステアリングの手前にリングが装着され、押すとアクセルとなるシステムなどもあった。

ブース内には実際にアクセル・ブレーキシステムを試せるシミュレーションコーナーも設置され、来客者が興味深く運転操作されているのが印象的だった。

ブース担当者によると、Guidosimplex社の製品は、両手でアクセル操作できるように、ステアリングに取り付けられるタイプのものが多いとのこと。これは日本で多くみられる、片手でステアリングを操作し、もう片方の手でアクセルを操作するといったシステムとは少し異なったシステムだ。これは片足、両足が無いといったハンディキャップを持たれた方の場合、両手でステアリングを握って身体を支えることで、下半身への負担を軽減するという考え方に基づくものとのこと。ハンディキャップがある人でもモータースポーツを楽しみたいという人は多く、そういった方はとくに、ハンドルをしっかりと握ってアクセル操作ができるタイプを取り付ける人が多いとのことだった。

目的・条件に合わせた選択が可能なラインナップの豊富さが魅力。《写真撮影 関口敬文》 ステアリング横に設置されたレバーでアクセルを操作する。《写真撮影 関口敬文》 鳥海連志選手の『JEEP Wrangler』にも取り付けられている。《写真撮影 関口敬文》 リングをプッシュすることでアクセル操作が可能。《写真撮影 関口敬文》 ステアリングスイッチやエアバッグに干渉しないのもポイント。《写真撮影 関口敬文》 ステアリング左位置にあるレバーの押し引きでアクセル・ブレーキ操作。《写真撮影 関口敬文》 ウインカーやホーンなどの集中スイッチが取り付けられる。《写真撮影 関口敬文》 リモートコントロールシステムは、旋回ノブとリモートコントロールスイッチが一体化しているので、ステアリング操作しながらウインカーを出すといった操作もしやすい。《写真撮影 関口敬文》 ステアリングの後ろにスライド式のアクセルコントローラーが設置されている。《写真撮影 関口敬文》 横にスライドすることでアクセル開度を調整するタイプ。《写真撮影 関口敬文》 コレはアクセルオフの状態。《写真撮影 関口敬文》 フルスロットルの状態。《写真撮影 関口敬文》 実車に取り付けられたプッシュタイプエレクトロニックアクセルリング&ブレーキレバー。《写真撮影 関口敬文》 エレクトロニックアクセルリング & ブレーキレバーが『アルファロメオ ジュリエッタ』に取り付けられていた。《写真撮影 関口敬文》 シミュレーターで体験も可能だった。《写真撮影 関口敬文》 実際にシミュレーターで体験してみると、両手で操作することの安心感が理解できる。《写真撮影 関口敬文》 Guidosimplex Japanがスポンサードするスポーツ選手たち。《写真撮影 関口敬文》 Guidosimplexの歴史と実績のポスターも展示されていた。《写真撮影 関口敬文》 国際福祉機器展のGuidosimplex Japanブース。《写真撮影 関口敬文》