アルピーヌ A110 ツール・ド・コルス75《photo by Alpine》

アルピーヌは6月20日、英国で6月23日に開幕する「グッドウッド・フェスティバル・オブ・スピード」において、『A110ツール・ド・コルス75』を初公開すると発表した。150台が限定販売され、フランス本国でのベース価格は8万ユーロ(約1135万円)だ。

◆1975年のWRC「ツール・ド・コルス」で死闘を演じたオリジナルのA110
オリジナルのアルピーヌ『A110』は1975年、WRC(世界ラリー選手権)の一戦、「ツール・ド・コルス」に参戦した。アルピーヌA110とランチア『ストラトスHF』の争いは最終ステージに持ち込まれたが、アルピーヌA110はわずかに及ばす、2位で終えた。このツール・ド・コルスでのアルピーヌの活躍は、伝説のひとつになっている。

この活躍に敬意を示して、A110ツール・ド・コルス75が発表された。ボディカラーはイエローで、ボンネットとルーフはブラック仕上げ。フロント左フェンダーには、「ツール・ド・コルス75」の文字が添えられた。リアには、当時のラリーマシンに装着されていたカーナンバー「7」の数字が配される。

サベルト製のレーシングバケットシートには、ツール・ド・コルス75の刺繍が施された。オプションで、競技用のハーネスを装着することもできる。足元には、18インチのグロスホワイト仕上げのグランプリホイールと、オレンジ色のブレンボ製ブレーキキャリパーが装着されている。

◆0〜100km/h加速は4.2秒
A110ツール・ド・コルス75には、1.8リットル直列4気筒ガソリンターボエンジンの高出力版を搭載する。最大出力は300hp/6300rpm、最大トルクは34.6kgm/2400〜6000rpmを発生する。トランスミッションはゲトラグ製の7速デュアルクラッチ。動力性能は、0〜100km/h加速を4.2秒で駆け抜ける。

「ノーマル」、「スポーツ」、「トラック」の3種類の走行モードが切り替えられる。ノーマルモードとスポーツモードでは、シフトダウンやシフトアップ時にエンジン回転数を高める「スマートブースト」機能が作動する。アクセルペダルやエンジンのレスポンス、パワーステアリングの感度、シフトチェンジ、排気バルブの作動、ESCのレスポンスは、選択したモードによって変化する。ボタンを押すと、ESCを無効にできる。

ローンチコントロールを初期化した場合に、シリンダーの1つが一時的に無効になる機能を採用した。これにより、レーシングスタイルのサウンドが発せられるという。

◆新しい「アルピーヌマルチメディアシステム」
7インチのタッチスクリーン、Bluetooth接続、2つのUSBコンセントなどをセットした新しい「アルピーヌマルチメディアシステム」を搭載する。スマートフォンに着想を得て、直感的な操作性を追求した。Apple「CarPlay」とグーグルの「AndroidAuto」にも対応する。

アルピーヌテレメトリクスメニューには、ターボのブースト圧、ギアボックスの温度、トルク、パワー、ステアリングホイール角度、加速度をリアルタイムで表示する。また、内蔵のクロノグラフでは、サーキットでのパフォーマンスを追跡できる。

ステアリングホイールのコントロールスイッチで、音声認識を作動させ、スマートフォンのiOSやGoogleシステムを制御したり、アドレスのGoogleオンライン検索を実行したりすることができる。ナビゲーションシステムには、リアルタイムで交通情報、危険なエリア、ガソリン価格を含めたサービスステーションなどの情報を表示する。新しいアルピーヌマルチメディアシステムは、無線通信によるリモートアップデートに対応する。この接続により、たとえば、近い将来、Wi-Fi接続を追加できるようになる予定、としている。

1975年のWRC「ツール・ド・コルス」に参戦したオリジナルのアルピーヌ A110《photo by Alpine》 アルピーヌ A110 ツール・ド・コルス75《photo by Alpine》 アルピーヌ A110 ツール・ド・コルス75《photo by Alpine》 アルピーヌ A110 ツール・ド・コルス75《photo by Alpine》 アルピーヌ A110 ツール・ド・コルス75《photo by Alpine》 アルピーヌ A110 ツール・ド・コルス75《photo by Alpine》 アルピーヌ A110 ツール・ド・コルス75《photo by Alpine》 アルピーヌ A110 ツール・ド・コルス75《photo by Alpine》 アルピーヌ A110 ツール・ド・コルス75《photo by Alpine》