トヨタ bZ4X《写真提供 トヨタ自動車》

住友理工は、トヨタ自動車が5月12日に発売したSUVタイプの新型EV『bZ4X』に、防振ゴム、ホース、制遮音品などEV対応製品が採用されたと発表した。

bZ4Xは、トヨタとSUBARU(スバル)が共同開発したEV専用プラットフォームをベースとした新型EV。住友理工は、世界で順次発売が予定されているbZ4Xへの製品搭載を契機に、同プラットフォームを使った車種への展開を目指していく。

今回採用されたのは、防振ゴム、ホース、制遮音品の3つの製品群。防振ゴムでは、モーター、トランスアクスル、インバーターを一体化した電動駆動モジュール「eAxle」向けの「eAxleマウント」を開発した。eAxleマウントは、車室内の快適性の向上とEVならではの応答性の高い走りに貢献。衝突時におけるeAxle内の高電圧部品の保護に留意した構成とした上で、金具部分にはアルミ材を多用し、マウントの軽量化を実現した。

ホースでは、「電気系統向け冷却配管」が採用された。EVは航続距離の延伸が課題とされており、電力消費やエネルギーロス、バッテリーの劣化などを極力抑えるための熱マネジメントが不可欠。発熱する各種機器を配管内の流体(冷却水)で効果的に冷却し、適切な温度に保つことで、システム全体の効率を高める。

制遮音品では、eAxle対応の新製品「eAxleカバー」が採用されている。eAxleカバーはリア側のeAxleの底面に設定され、低周波から高周波までの幅広い帯域で振動・騒音対策に効果を発揮。車室内、特に後部座席に座る乗員の快適性向上に寄与している。

製品搭載箇所《画像提供 住友理工》 eAxleマウント。手前3点がリア用、奥3点がフロント用《写真提供 住友理工》 スタビライザーブッシュ(左上)、サスペンションブッシュ(右上)、コイルインシュレーター(左下)、ストラットマウント(右下)《写真提供 住友理工》 電気系統向け冷却配管(水系ホース)《写真提供 住友理工》 eAxleカバー《写真提供 住友理工》