モバイルオフィスカー・MOOW《写真提供 日産自動車》

日産自動車とイトーキは4月13日、後部座席スペースで快適にテレワークができるモバイルオフィスカー「MOOW(ムーウ)」を共同開発したと発表した。

長引くコロナ禍で、オフィスでの就業や通勤ラッシュ時の公共交通機関での移動を敬遠する人もいる中、プライベート空間を確保できるクルマの活用が注目されている。しかし、車内でのテレワークは十分なスペースを確保できないという課題もある。そこで日産とイトーキは、車内での快適なテレワークを実現するモバイルオフィスカー「MOOW」を共同開発した。

MOOWは使い勝手の良さで好評の日産『NV200バネット』をベースに、特殊用途車両を作り上げてきた日産の経験と、イトーキがこれまで培ってきた人間工学に対する知見とオフィス設計の経験を生かし、車内デザインを創り上げた。後部座席部分を丸ごとテレワークスペースとして確保し、手狭感を解消。取引先への訪問が多い営業職はもちろん、自宅とワークスペースを切り分けて、より集中できるテレワークの就業環境を確保したい会社員や個人事業主など、多くの働く人達が活用できるモデルとなっている。

MOOWは日産が開発した高性能リチウムイオンバッテリーを搭載する。走行時の充電も可能とし、エンジンを停止した状態でもテレワークに必要な電力を供給可能。快適なワークスペースに欠かせない冷暖房機器も5時間(600W/h稼働時)程度稼働できる。

車内後部は人間工学に対応した理想の姿勢をとることができる後傾姿勢で座るデザインを採用。車内照明はオンラインミーティングに適した環境が実現できる間接照明を搭載する。デスク天板は着席しやすい可動式で、ノートパソコンの使用に配慮したサイズ。スマートフォンを差し込むことでハンズフリーで、ビデオ通話ができるスリットを設けている。また、タイヤハウスを活かしたサイドテーブルには、後傾姿勢で足を乗せることができる格納式のオットマンを収納している。

MOOWは2022年度内の発売を目指して両社にて開発を進め、日産の販売会社での販売を検討していく。また、4月26日から28日に東京ビッグサイトで開催される日本初上陸のドイツ発オフィス家具メッセ「オルガテック東京2022」にMOOWを出展する。

モバイルオフィスカー・MOOW《写真提供 日産自動車》 モバイルオフィスカー・MOOW《写真提供 日産自動車》 モバイルオフィスカー・MOOW《写真提供 日産自動車》