新型コロナウイルスの影響で3年ぶりの開催になった「東京モーターサイクルショー2022」は、電動バイクが目立ったショーでもあった。
主役的扱いだったBMWモトラッド『CE04』
その中でもひときわ目立っていたのがBMWモトラッドの新型車『CE04』。ブースの中央に置かれ、ブリーフィングでも最初に紹介されるという主役的扱いだった。
BMWにとっては『Cエボリューション』に続く電動スクーター第二弾であり、650cc級の車格、車検のない軽二輪カテゴリー(126〜250cc)であることは前作と共通だ。
しかしデザインはまったく違う。Cエボリューションは、同じBMWのエンジンスクーターに近いのに対し、CE04はアニメから飛び出してきたようなアヴァンギャルドなフォルム。これだけで欲しくなる人が出てきそうだ。
満充電での航続距離130km、急速充電を使えば80%まで65分という時間、Cエボリューションの約5万円高という161万円の価格も満足度が高い。
商用3輪EVのaidea、そして圧巻の展示台数のXeam
ヤマハ発動機の『E01』と『TY-E2.0』、本田技研工業の『ベンリィe:』『ジャイロe:』『ジャイロキャノピーe:』およびバッテリー交換ステーションは以前の記事で紹介したので、ここではそれ以外のブランドを追っていこう。
日本勢ではイタリアンデザインの車両を製造販売するaidea(アイディア)がある。配送用電動3輪スクーター『AAカーゴ』は、ドミノピザやDHLなどで使われるカラーの展示が目を引いた。
イタリアのランブレッタ、台湾のSYMなどを輸入するモータリストは、エンジン車の販売も手がけるファンティックのe-bike、スペイン生まれの競技用電動キッズバイクTORROT(トロット)、オリジナルブランドの電動オフロードバイクなど個性的なラインナップを並べていた。
圧巻だったのはXeam(ジーム)のブースで、米国ゼロモーターサイクル、中国niu(ニウ)など6ブランドの20車種を展示。コハクジャパンが輸入するSur-ron(サーロン)はオフロード走行に特化した電動バイクのブランドで、公道走行可能な車種も用意していた。
エスターがインポーターとなるEnergica(エネルジカ)はスポーツバイクに特化したブランドで、電動バイクの世界選手権レースでマシンを供給してきたという実績を持つ。細いパイプを溶接で組み上げたトレリスフレームがイタリア的だ。
電動バイクの魅力は「電動化=カーボンニュートラル」だけではない
2019年の東京モーターショーは多くの海外勢が欠席したのに対し、今回の東京モーターサイクルショーはここまで紹介してきたように、広範な地域から多彩なブランドが集結した。それが電動バイクの多さにつながったのだろう。
ただし環境面を念頭に置いた車種は少数で、多くは電動だから実現できる造形や走りをアピールしていた。電動化=カーボンニュートラルというメディアもあるが、二輪車はもっとストレートに移動の喜びを探求している感じを受けた。
電動バイクは海外勢が熱い!その魅力は「電動化=カーボンニュートラル」だけではない
2022年04月06日(水) 10時00分
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