タイヤ内に設置された小型化した発電デバイス《写真提供 住友ゴム工業》

住友ゴムは3月24日、タイヤ内発電技術を利用した摩耗推定技術を開発したと発表した。

住友ゴムは、関西大学・谷弘詞教授と共同でタイヤの回転によって電力を発生させ、タイヤ周辺に搭載したセンサーにバッテリーレスで電源供給できる発電デバイスの開発に取り組んでいる。今回、この発電デバイスを利用し「タイヤ摩耗状態および接地面形状測定方法」を開発した。

今回の開発により、タイヤ回転接地時に各発電デバイスから得られる電圧波形よりタイヤ接地長や回転周期、電圧値を算出でき、これらを計算することでタイヤの摩耗量を推定できる。また、小型化した発電デバイスをタイヤ内に複数個装着することでタイヤ接地面の幅方向の情報を取得し、タイヤ接地面形状を測定する方法を開発した。これらの技術はタイヤソリューションサービスに活用できると同時に、今後のタイヤ開発にもつながる知見を得られることが期待される。

なお住友ゴムは、これらの取り組みが評価され、減災サステナブル技術協会より「防災・減災サステナブル大賞」防災・減災×SDGs賞(アカデミー&ジュニアアカデミー部門)ジャパン賞を受賞した。

タイヤ摩耗状態の測定(イメージ)《画像提供 住友ゴム工業》 防災・減災×サステナブル大賞表彰式(リモート開催)《写真提供 住友ゴム工業》