住友ゴム/ファルケン・ワイルドピーク(ジープ・グラディエーター)《photo by Jeep》

住友ゴム工業は、2021年12月期(2021年1〜12月)の連結決算を発表。国内外の市販用タイヤの販売は好調だったが、輸送費高騰などでタイヤ事業の利益はほぼ横ばいとなった。

国内新車用タイヤは、世界的な半導体不足の影響等により自動車メーカーの生産台数が減少したことが受注に影響し、販売は前期を下回った。国内市販用タイヤは夏タイヤで高機能商品の販売が増加。また、オールシーズンタイヤのカテゴリーで、乗用車用に加えてタクシーやバン用のタイヤも発売した。冬タイヤの販売は降雪の影響もあり堅調に推移。これらの結果、販売は前期を上回った。

海外新車用タイヤは、半導体不足影響による自動車メーカーの減産はあったが、新型コロナウイルス感染症の影響で大きく落ち込んだ前期よりも受注が回復し、販売は前期を上回った。海外市販用タイヤは、アジア・大洋州地域では中国で新商品投入の効果により販売が増加したほか、需要が回復しているインドネシアでも拡販できた。欧州ではタイヤ需要が回復する中、レース活動などプロモーションの効果もあり販売本数を伸ばした。米州地域では、北米でSUV用タイヤのワイルドピークシリーズが引き続き好調で販売を伸ばしたが、輸送コンテナの逼迫による制約に加えて、輸送費高騰の影響を大きく受けた。南米では地産地消の強みを活かし、旺盛な需要に対応して販売を伸ばした。

これらの結果、タイヤ事業の売上収益は、前期比16.9%増の7950億4500万円、事業利益は同1.1%増の413億9800万円となった。

その他事業を合わせた合計の売上高は同18.4%増の9360億3900万円、事業利益は同19.8%増の519億7500万円。営業利益は同27.0%増の491億6900万円、最終利益は同30.4%増の294億7000万円となった。

2022年12月期の業績見通しについては、売上高1兆0500億円(前期比12.2%増)、事業利益420億円(同19.2%減)、営業利益395億円(同19.7%減)、最終利益は245億円(同16.9%減)とした。

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