インド新工場の外観《写真提供 ヤンマーホールディングス》

ヤンマーホールディングスは、インドのタミル・ナドゥ州に建設した産業用小型エンジンの新工場の量産稼働を1月28日より開始した。

当初はインドトラクターメーカーITL社にて生産しているヤンマーブランドのトラクター向けなどに産業用エンジンを生産・供給し、2022度以降はグローバル市場に向けて展開していく。

急速に経済成長が進むインドをはじめとした新興国では、農業機械や建設機械の普及に伴い今後も産業用エンジンの需要拡大が見込まれている。同社では、2018年11月9日にエンジン部品のサプライヤーが集積するインドに「Yanmar Engine Manufacturing India Pvt.ltd」を設立し、グローバルな産業用エンジン拡販の重要拠点として新工場の稼働準備を進めてきた。

新工場は日本と同等の生産システム・品質管理システムを導入。15kWから37kWクラスの産業用エンジンで年間8万台の生産能力を持つ。将来的には生産能力16万台も視野に入れ、経済成長が期待されるインドをはじめ、需要が旺盛な欧米やアジアなどの地域に供給していく計画だ。また、年間発電量138万kWhの太陽光パネル設置による再生可能エネルギーの活用や雨水利用、緑地帯の整備など、環境にやさしい工場として運営していく。

日本の生産システムを取り入れた製造ライン《写真提供 ヤンマーホールディングス》 産業用ディーゼルエンジン「4TN98S」《写真提供 ヤンマーホールディングス》