ソニーVISION-S 02(CES 2022)《Photo by Kyoichi Ichimura, Ocean Photo Studio / WANANN, Inc.》

ホンダの三部敏宏社長は、ソニーグループが電気自動車(EV)事業参入の検討を表明したことについて「新規参入は歓迎したい」との考えを示した。三部社長は日本自動車工業会が1月27日に行ったオンライン記者会見で同会副会長の立場からコメントした。

三部社長は「すでにアメリカ、ヨーロッパ、中国などでは多くの新たなプレーヤーが参入しているということがあるので、ソニーさんもその中のひとつかなと捉えている」と解説。

その上で「そういういろんな異業種、いろんな業界から新たなプレーヤーが加わるということは、我々も含めてお互いに切磋琢磨することができて、これまで以上に例えばお客様に喜んで頂ける商品やサービスが生まれ、選択肢が広がるということにもなり、モーターリゼーション、新しいモビリティ、社会そのものみないな、そういったことの成長や活性化に大きく貢献できるようになると考えているので、新規参入については活性化含めて歓迎したいと考えている」と述べた。

ソニーがEVの量産化に際して複数のメーカーが主要部品を分担して製造したものを組み立てる水平分業型の生産方式を想定していることに関して三部社長は「EVの世界も垂直統合型でやっている会社もあるし、完全に水平分業という形もある。新しい領域ということもあって、これからいろんな形で進んでいくと思うので、たまたまソニーさんは水平分業というようなことかなと思っている」と指摘。

さらに「それは必ず今後そうなるということではないし、新しいEVの領域では、これからいろんな戦い方が組み合わさって段々方向性ができていくのかなと捉えている」とも述べ、「そういうのも含めて非常にポジティブに受け止めている」と重ねて強調した。

また自工会の会長を務めるトヨタ自動車の豊田章男社長も「ソニーさんが本格的に自動車に入ってこられるのであれば、自動車工業会にも入られるのかなと思って、お待ちしております」とコメントしていた。

ソニーVISION-S 02(CES 2022)《Photo by Andrej Sokolow/picture alliance via Getty Images/ゲッティイメージズ》 ホンダの三部社長《写真提供 ホンダ》