メルセデスベンツのカーボンニュートラル目標《photo by Mercedes-Benz》

イードは、『カーボンニュートラルに対するOEMとTier1動向調査』と題し、カーボンニュートラルに関するモビリティ企業動向を調査した。メーカーで最も早い時期でのカーボンニュートラル目標を宣言したのはダイムラーで、Tier1サプライヤーではコンチネンタルのみが達成目標を宣言している。

温室効果ガスを全体としてゼロにすること=カーボンニュートラルは国際社会において喫緊の課題となっている。イードでは、モビリティ企業各社におけるカーボンニュートラルの取り組みについて、デスクトップ調査を実施した。レポートでは、各企業のカーボンニュートラル実現の時期とそこに向けて新車戦略、生産拠点、ライフサイクルでどのような取り組み行っていくのかを可視化している。

調査対象は、販売台数の多い企業、もしくはカーボンニュートラルに関する具体的な明言を行っているOEM、メガサプライヤーとした。

レポートによると、カーボンニュートラルの最も早い時期での実現目標を宣言したのはダイムラーだ。2039年にはサプライチェーン全体でカーボンニュートラルを達成すると宣言している。メルセデスベンツでのEVモデル連続投入や、ブロックチェーンを活用した製造過程でのCO2排出を追跡プロジェクトなど意欲的な取り組みが見える。

2050年は、日系3社を含む最も多くのOEMがカーボンニュートラル実現時期として宣言しており、米国メーカーでは販売するすべての車両をBEV/PHEVにする計画のメーカーもある。いっぽうBMW、ステランティスはCO2排出削減目標は掲げるものの、カーボンニュートラル実現についての具体的時期は明言していない。

Tier1サプライヤーではコンチネンタルのみがサプライチェーン全体でのカーボンニュートラル達成目標を宣言。コンチネンタルは2050年の実現を目標にしている。ボッシュ、デンソーについては生産拠点単位でのカーボンニュートラルは明言するものの、サプライチェーン全体でのカーボンニュートラル目標は明言していない。サプライヤーでは、生産拠点でのグリーンエネルギーの活用や、低カーボン素材の活用など、製造段階における、より具体的な取り組みも多い。

イードはこの調査レポートを価格16万5000円(消費税込)で販売している。

コンチネンタルのZTEV(=ゼロ・テールパイプ・エミッション・ビークル)コンセプト《photo by Continental》