東京2020大会選手村(東京都中央区晴海)。かつて東京モーターショーが開催されていた国際貿易センター跡地に建設された。《Photo by Tanja Houwerzijl/SOPA Images/LightRocket via Getty Images/ゲッティイメージズ》

東京の東京2020パラリンピック選手村内で、26日14時00分頃、村内を巡回する電気バス『e-Palette』(イーパレット)が、横断歩道を横断しようとした視覚障がいのある歩行者と接触した。e-Paletteは基本的には自動運転だが、接触時は手動運転だった模様。トヨタ自動車が27日、発表した。

e-Paletteはトヨタ自動車が提供し、東京晴海のオリンピック・パラリンピック選手村内で16台が構内を走り、滞在する選手たちの移動をサポートしている。オペレーターは乗車するものの基本的には自動運転。トヨタ社員を中心としたチームが4組3交代の24時間体制で、その運行管理にあたっていた。

現在、e-Paletteは全面的に運行を停止している。

「トヨタイムズ放送部」(YouTube)でトヨタ自動車の豊田章男社長が自ら事故を説明した。それによると、現場はT字型の交差点。e-Paletteは一旦停止し、車内オペレーターと横断歩道の誘導員が安全を確認、再発進して右折したところ、横断歩道で被害者と接触したという。e-Paletteの再スタートはマニュアルで行なうことになっており、発車してから1〜2秒後に接触が起こったらしい。e-Paletteの速度は1〜2km/h と予想される。

やはり豊田社長によると、被害者(選手)は選手村内のメディカルセンターで精密検査と治療を受けた。意識はっきりしており、自分で歩いて自室へ帰ったそうだ。

選手村に駐車しているe-Palette《Photo by Jinhee Lee/SOPA Images/LightRocket via Getty Images/ゲッティイメージズ》