オフハイウェイタイヤ《写真提供 横浜ゴム》

横浜ゴムは8月11日、インドに建設中のオフハイウェイタイヤ(OHT)新工場の生産能力を2.2倍に増強すると発表した。

横浜ゴムは、農業機械用タイヤなどOHTの生産販売子会社であるヨコハマ・オフハイウェイタイヤ(YOHT)の生産能力の増強を図るため、インドに建設中のヴィシャカパトナム工場にて追加増産投資を実施する。追加投資額は1億7100万米ドル(約188億円)。生産能力は当初予定していた日量55トン(第1期/ゴム量)に、今回(第2期)増強分を加えて日量123トン(ゴム量)となる。第1期は2023年第1四半期、第2期は2024年第1四半期からの生産開始を予定している。

横浜ゴムは2021年1月、OHT事業の強化を目的に同社のOHT事業とOHT専業のグループ会社であるATG(アライアンスタイヤグループ)をYOHTの名のもとにグローバルで事業統合した。YOHTは現在、インドにダヘジ工場(グジャラート州)とティルネルヴェリ工場(タミル・ナドゥ州)を有し、主力ブランドであるALLIANCE(アライアンス)、GALAXY(ギャラクシー)、PRIMEX(プライメクス)の農業機械、建設車両、産業車両、林業機械用タイヤなどを生産している。世界的な需要増を背景にダヘジ工場の生産能力拡張に加え、2020年第3四半期からヴィシャカパトナム新工場の建設を進めてきたが、OHT需要はますます増加することが見込まれており、同工場のさらなる生産増強を決定。敷地面積は今回取得した隣接地の約7万平米を含めて約39万平米となり、将来のさらなる能力増強も視野に入れている。

横浜ゴムは2021年度から2023年度までの中期経営計画「ヨコハマ・トランスフォーメーション・2023」のタイヤ生産財戦略にてOHT事業をさらなる成長ドライバーと位置づけている。「YOKOHAMA」「ALLIANCE」「GALAXY」「PRIMEX」「AICHI」のマルチブランドによる市場展開と顧客ニーズへの対応力を強みに事業拡大を図るとともに、生産能力増強によりグローバル競争力の強化を加速させていく。