グッドイヤー エフィシェントグリップRVF02《写真提供 日本グッドイヤー》

グッドイヤータイヤ&ラバーカンパニー(以下、グッドイヤー)は6月7日、クーパータイヤ&ラバーカンパニー(以下、クーパー)の買収手続きが完了した、と発表した。

1914年に設立されたクーパーは、北米で5番目に大きなタイヤメーカー。世界15か国で約1万人の従業員を雇用している。クーパーの製品は、世界の10の工場で製造されており、同社のブランドには、クーパーやマスタークラフト、ロードマスター、ミッキートンプソンがある。

今回の買収は、2つのタイヤブランドのラインナップを組み合わせることにより、グッドイヤーの製品提供の機会を拡大するものとなる。また、収益性の高いピックアップトラックとSUVグメントにおける両社の強みを組み合わせながら、流通および小売チャンネルでの存在感を高めることを目指す。

グッドイヤーは今回の買収により、グローバルタイヤ業界におけるリーダーシップの地位を強化する。グッドイヤーの米国での主導的地位がさらに強化されると同時に、他の北米市場でのプレゼンスが大幅に拡大するという。

中国では、両社の組み合わせによりグッドイヤーの市場シェアがほぼ2倍になり、地元の自動車メーカーとの関係が強化され、グッドイヤーの2500の販売ネットワークを通じて、クーパーの交換用タイヤの取り扱いを拡大していく。

さらに、新しいモビリティやフリートソリューションへの投資の規模を拡大する。合併後の新会社は、グッドイヤーとOEMメーカーとの関係を通じて、タイヤ製品と幅広いサービスを提供する。これには、自動運転システムの開発者やフリートオペレーター、その他のモビリティプラットフォームが含まれている。

なお、グッドイヤーは、クーパーの買収により、2年以内にコスト面で約1億6500万ドルのシナジー効果を達成できる見通し、としている。

クーパータイヤ《photo by Cooper》